トリカルネット

トリカルネットとは

トリカルネットとは、網目状をした樹脂製のシートです。

タキロンシーアイシビル株式会社の登録商標となっています。本来、ネットは細い糸やひもなどを編みこんで作りますが、トリカルネットは、溶融樹脂を押し出して加工する「押出し成形」という加工法を採用しています。

この加工法により、編みこみのない、一体成形のネットを作り出すことが可能です。一体成形された網目は目崩れが起こりにくく、強度にムラが生じないため、衝撃力に対する優れた強さを持っています。また、軽量で、加工もしやすいため、作業現場での取り扱いも楽です。

規格化がなされており、素材、網目サイズ、色などのバリエーションが豊富で、用途に応じた使い分けができます。

トリカルネットの使用用途

トリカルネットには非常に多くの種類があるため、使用用途の幅は広く、さまざまな分野で利用されています。特に土木分野での利用が多く、法面 (のりめん) の保護や盛土の補強、防風・防砂などに役立てられています。農業やガーデニングでは、防獣・防鳥用ネット、植木鉢やプランターの底敷などに利用可能です。

トリカルネットは、規格品だけでなく、オーダーメイドにも対応した製品なので、素材や色、網目形状・サイズといった各要素を組み合わせることで、ユーザーの要望に柔軟に対応できます。

トリカルネットの特徴

長所

トリカルネットの長所として、目崩れを起こしにくいため、寸法の安定性が高いことが挙げられます。そして、軽量で加工しやすいことから、運搬や取り扱いが簡単という点でも優れています。

また、強度が高く酸やアルカリの影響を受けにくく耐候性、耐腐食性も高いです。製造時に助剤を使用することでさまざまな効果を付与した製品も多く存在するため、幅広い用途に用いることが可能です。

短所

トリカルネットの短所として、紫外線に弱いことが挙げられます。紫外線によって脆くなるため、5年程度を目安に適宜交換する必要があります。

網目の大きさによっては掃除が難しく、土などが詰まってしまったり、防鳥用ネットとして使用する際に網目が大きすぎると、十分な効果を得られなかったりすることも短所の1つです。

トリカルネットの種類

トリカルネットは、網目のサイズが製品によって大きく異なります。2mm程度のものから10㎝程度のものまであり、用途によって使い分けることが可能です。

素材に助剤と呼ばれる成分を混合することで、難燃性や耐熱性、発泡性などの効果を付帯させることもできます。サイズの異なる製品が豊富に展開されていますが、サイズは購入後に切って調節することもできるため、余裕を持った大きさのものを選ぶと良いです。

トリカルネットの選び方

トリカルネットは用途に合わせ、網目のサイズで選ぶのが一般的です。網目の大きなものは小さなものと比較して一部破損した際の影響が大きく、歪みやすいため注意が必要です。網目の小さなものは比較的丈夫ですが、風通しが悪くなりやすいため用途に合わせ選択します。

網目サイズの小さなものは植木鉢、プランターなどの底敷きとして使用されます。反対に網目サイズの大きなものは、つる性植物を栽培する際に誘引に使用することが多いです。防獣・防鳥用ネットとして使用されるものはその中間程度の約12mm程度のものを使用します。

トリカルネットの使い方

トリカルネットは軽量で柔軟性のある性質から、さまざまな向きや形状に合わせて使用することができます。固定方法も数多く、ワイヤーロープに編み込む方法やビス止めする方法、ワイヤーやネットクランプで固定する方法などがあります。

カーテンのように使用したり、植物を覆う使用方法をとる他に、加工してかごを作成したり、フェンスにかけてつる性植物の栽培に使用したりする方法もあるため、用途に応じて使い分けることが大切です。

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