昇降作業台

監修:山金工業株式会社

昇降作業台とは

昇降作業台

昇降作業台とは、一般的な作業台と同様に天板と脚部によって構成された作業用のテーブルですが、異なる点は天板の高さを調整できる機能を有する点です。

「昇降」の機能内容は各タイプによって異なりますが、ハンドルを手動で回すことによって任意の高さに調整する事ができるタイプ、脚部シリンダー内に刻まれている溝にバネの力によって別の突起部材を押し付ける事によりスライド&固定を繰り返すラチェット昇降機能タイプ、固定されているボルトナットを外して任意の位置で再度固定するタイプ、他には電動式やガスシリンダー式などがあります。

昇降作業台の使用用途

昇降作業台の用途は、立ち作業を行う際に使用されるケースが非常に多く見られています。

なぜ立ち作業の現場で多く採用されているかは「作業効率」「身体的疲労軽減」「複数の人での交代制対応」がその理由となります。

つまり、作業者の身長と作業台の天板の高さの位置関係が適正でなければ辛い姿勢での作業を強いられることになり、作業効率は悪くなり、身体的疲労を引き起こすことになります。また2~3交代制の現場では前に使用していた作業者と身長が異なれば自分の身長に合うように作業台の高さを調整したいというニーズが生まれます。

このようなニーズは作業者側からはなかなか要望として出されることが少なく潜在的ニーズとして埋もれがちになります。これからの雇用者側が優位になる傾向に向かっている時代においては雇用する側として、このような点に目を配り労災を引きおこさないように心がける事が大切です。

昇降作業台の原理

1. ハンドル式昇降タイプ

ハンドルを回すことによって昇降パーツから水平方向及び垂直方向に回転力が加わりハンドル1回転につき約2mmの割合で天板が昇降します。

2. ラチェット式昇降タイプ

脚部シリンダー内に刻まれている溝にバネの力によって別の突起部材を押し付ける事によりスライド&固定を繰り返す構造であり、天板を手で持ち上げると20mm単位でカチカチと位置が変えられ、最上段まで上げ切るとストッパーが外れてゆっくりと下がります。

3. ボルト固定タイプ

高さを調整する際は固定しているボルトを外すことで脚部のスライド足を移動させ希望する位置でボルト穴を合わせて再度固定し締め込みます。

また、豊富なサイズバリエーションを実現させたり、輸送コストを抑え大量の在庫ができるようにノックダウン方式(組み立て式構造)がとられており、発送先現地にて組み立てを行います。

 

天板表面素材の違いによる用途拡大

1. 低圧メラミン化粧板

パーチクルボードを芯材とし、メラミン含侵シートを熱圧一体成型した化粧板です。表面硬度は7Hです。

2. ポリエステル化粧合板

パーチクルボード芯とペーパーコア芯により非常に軽く移動も苦になりません。表面硬度は3Hです。

3. 塩ビシート

パーチクルボードに塩ビシートを貼った天板です。弾力性がありワークへのキズを防ぎます

4. メラミン化粧板

メラミン化粧板は硬度があり、芯材はパーチクルボードやペーパーコア仕様で耐荷重別に様々です。表面硬度は8Hです。

5. スチール

粉体塗装を施した金属製天板です。強度は高いですが鋭利なもので引っかくと表面の塗膜にキズが付きますのでご注意ください。

6. ステンレス

SUS304材は耐腐食性、耐薬品性に優れています。表面はヘアライン仕上げで美観に優れます。硬度は高いですが鋭利なもので引っかいたり、積載物のこすれにより細かなキズが付くことがあります。

 

本記事は昇降作業台を製造・販売する山金工業株式会社株式会社様に監修を頂きました。

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