マシンキーとは
マシンキーとは、工作機械などのシャフトとギアのはめ合い部の溝に差し込まれる機械要素のことです。
JIS B1301-1996「キー及びキー溝」にも基本的形状のものが規定があり、「平行キー」「こう配キー」「半丸キー」の3種類の記載があります。さらに平行キーには「両丸キー」「両角キー」「片丸キー」が規定されています。
なお、JISの規定が1972年改正されたことに伴い、改定前後で寸法や公差の異なる「旧JIS」対応と「新JIS」対応があるため注意が必要です。
マシンキーの使用用途
マシンキーは、動力伝達の行われている様々なところに必要となるもので、使われている機械や使用されている分野も広範囲に及んでいます。
動力源となる電動機やポンプのシャフト側のギアをはじめ、変速機のような相手のギアやベルトへの伝達を行うプーリーなどでも使われています。工作機械をはじめとした建設機械、食品機械だけでなく、車両関連分野などでも幅広く使用されています。
マシンキーの構造
マシンキーは、使われる趣旨から高強度が求められる一方で、はめ込みなど構造上からねばりや引っ張り強さ、耐久性といった特質も兼ね備え、かつ必要に応じ外せることが大切です。
マシンキーは、用途に応じ形状のほか材質も「S50C」といった機械構造用炭素鋼や合金銅をはじめ、「SUS316」のような各種ステンレス鋼、工具鋼、チタンといった様々なもので対応製作されています。
さらに、ギアやプーリーなどの摩耗や破損による交換で外す必要がありますが、長期間使用していたものは外れにくいため、外しやすくするためのタップが付いたものなども製作されています。シャフトに加工されているキー溝の位置によって使えるものが決まる場合もあるため交換時には注意が必要です。
マシンキーは、その形状によりはめ込む順序も異なり、平行キーのように先にマシンキーを入れておいてからギアなどをはめ込むのに対し、こう配キーはギアを装着後叩いてはめ込むためより一層装着はしっかりしたものとなります。