鉄筋加工機

鉄筋加工機とは

鉄筋加工機とは、鉄筋の加工に関する機械で、その機能毎に大きく三つの工作機械に大別されます。一つめは鉄筋切断機、二つめは鉄筋曲げ機、三つめは鉄筋溶接機です。

各々どれも大事な機能ですが、そもそも鉄筋とは何でしょうか。

鉄筋とは、正式には「鉄筋コンクリート用棒鋼」という名称の鋼材です。建築材料として欠かせない材料の一つであり、鉄筋加工機とは建築現場や工場において、この鉄筋という名の鋼材を加工するための工作機械です。

鉄筋加工機の使用用途

その名の通り鉄筋の加工用途に用いられている鉄筋加工機ですが、一般に鉄筋はコンクリートなどの建造物の補強用の鋼材であるため、鉄筋加工機の使用用途に関しては、機械を実際に使用する場所を考慮しなければなりません。

切断/曲げ/溶接のいずれの場合も、工場での大量生産向けと、建築現場での作業向けには求められる工作機械の性能諸元が異なりますし、機械重量や持ち運び、燃料動力などに関する機械への要望や、その使い方も様々です。

鉄筋加工機の原理

鉄筋コンクリートは、RC造(Reinforced Concrete:補強されたコンクリート)とも呼ばれ、圧縮方向には強いコンクリートという素材の引っ張り強度不足に関して、(引張強度に強い)鉄筋が補う働きをしています。

昨今の鉄筋は、丸鋼ではなく節(ふし)やリブがある異形のものがほとんどです。これは節やリブの凹凸がコンクリートとの密着性を高め、鉄筋が抜けなくする働きをするためです。
鉄筋加工機とはこの異形の鉄鋼材を切断したり、曲げ加工したり、スポット溶接したりする機械であり、次に各々を説明します。

まずは切断機ですが、建築現場で用いられる加工機に「鉄筋カッター」があります。これは持ち運びに便利はハンディタイプのものが多く、電動ないしは油圧で、鉄筋を切断します。ただし大量に切断するには不向きな点があり、現場向けであると言えます。一方で鉄筋加工の工場で用いられるのは、「鉄筋自動切断機」です。オートメーション化された全自動タイプも多く、搬入、切断、排出の一連の流れをコンピュータ制御で高速に行います。加工精度もmm単位で実現可能で、同時に複数本の鉄筋の加工を実現できるものが多いです。

次に曲げ機ですが、これも切断機同様にハンディタイプの「鉄筋ベンダー」と呼ばれる曲げ機械がありますが、複雑な曲げ加工や大量に扱うことはできません。工場では、NC制御に基づき、複雑な曲線の曲げ加工を、複数本分、大量に扱える「鉄筋自動曲げ機」や、円形の曲げに徹した「リングベンダー」と呼ばれる据え置き式のものなども、よく使用されています。

最後に溶接機ですが、これは鉄筋用専用というよりはスポット(局所)溶接の用途に対して、様々なタイプの加工機が使われています。なお工場向けには溶接と鉄筋の組み立て加工用の機械が、1セットになった、鉄筋組立工法に適したスポット溶接向けの加工機もあります。

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