電極帯

電極帯とは

電極帯とは、水槽のような液体の入った容器でその水位を検知する機器一式のことです。

ビルの屋上などにある受水槽の水位検知に使用されている電極棒と同じような働きをしています。電極帯は、耐気性に優れたステンレス製のより線を塩ビで被覆した電線と検知用の「割りシズ」と呼ばれる金具を組み合わせ使用され、割りシズを所要の間隔で必要数取付けて使います。

割りシズは、電極帯の電線に食い込むようにビスが取付けられるため、浸水した割りシズと一番深いところに取付けられたコモンとなる割りシズ間で液体を通し通電されるもので、ちょうど電極棒の先端に相当します。

電極帯の使用用途

電極帯は、オフィスビルをはじめマンション、ホテルなど大勢の人が活動している場所で多量の水が使われ排水されるような場所に設置される受水槽や排水層の水位監視に使用されています。

電極棒では不向きとされる浮遊物に起因する不具合が生じやすい排水層や液面まで距離があるためショートしやすい槽などで効果を発揮します。検知された信号は、受水槽であれば適正な水量の維持に使用され、排水層では川や海へ排水できる水質レベルまで調整する処理槽への移送制御などに使われます。

電極帯のその他情報

電極帯の特徴

電極帯は、通常は3本の電線と3カ所の割りシズで構成を組み、電極棒の短・中・長に対応して満水・渇水・コモンの先端と同じような働きをします。割りシズは、ビスを電線の被覆に食い込ませ電線に接触させることで、そのポイントで電線が露出した状態をつくり、電極棒の先端と同様の電気的状態となります。

電極帯は、低水位ポイントの割りシズを超えて水量が減ってくると、それまで短絡していた回線が開放されることにより、制御機器で低水位と判断します。

一方、高水位ポイントの割りシズまで水量が増えてしまうと、槽から液体が溢れないようにするため制御機器で満水と判断し満水警報の発出等の処理が行われます。電極帯の基本構成は、電極棒と同様に満水・渇水とコモンとなりますが、補充用のポンプ制御に使用されるフロートを無くすためにもう1ポイント割りシズを設けて対応することも可能です。

あるいは、槽が深いために電極帯の高・低の割りシズ間距離が長くなる場合は、コモンとの導通が不安定となりやすいため、高・低のほかさらにポイントを追加する対応も必要になってきます。

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