ストップボルト

ストップボルトとは

ストップボルトとは金属加工をはじめとする加工作業において、加工対象となる材料(ワーク)の位置決めやストッパーとして用いられるボルトであり、ストッパーボルトとも呼ばれます。

位置決め用としてもストッパーとしても据え付け後にボルトが緩むことは極力避ける必要があるため、通常は緩み防止用のロックナットと併用して使用されます。また衝撃を受ける可能性の高い部品であるため、強度の確保に加えて材質や機構によって衝撃による破損や劣化を防ぐ工夫がなされています。

ストップボルトの使用用途

ストップボルトの使用用途としては、加工作業や機器のストッパーとしての使用に加え、リニアストッパーのボルトと併用してワークの位置決めや、耐震機器のベース間固定などにも用いられます。

特殊な仕様としては、ストップボルトにタッチスイッチを組み合わせることで、機械作動時のストッパーとして使用される製品も市販されています。この製品は本来、別付けする必要のあった2つの用途を併せ持つことが可能になり、更にタッチスイッチがストップボルトによって保護される構造となるため、激しい衝突に対する耐久性も兼ねそろえることができます。

ストップボルトの原理

ストップボルトの特徴はその用途によっても大きく異なります。ストッパーとして用いられる場合には、ボルトの頭部がストッパーとして働くため、衝撃に強い焼き入れ仕様やフラットな形状が必要となります。

衝撃を避けたい場合にはこのボルトの頭部をウレタンなどの樹脂保護仕様とすることや、ショックアブソーバを内蔵することで衝撃を吸収する機構を兼ねそろえた製品なども販売されています。

位置調整用として用いられる場合には、先端がワークなどの対象物と接するため変形や摩耗する恐れがあり、SUS304などの鋼材を用いたり硬度が高くなるように熱処理を行ったりすることで対応します。またネジ山が細かいほど正確な位置決めが可能となるため、通常は細目仕様のものが用いられます。

タッチスイッチを組み込んだ製品については、ある程度の衝突が想定されることから、一定の材料強度が必要となることに加え、装置内治具として用いられるため、装置の使用用途に合わせて耐水や耐油性を持った製品もあります。

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