こて台とは
こて台は、はんだごてを置く台のことです。こて台の形状は主に、M字に曲げてある針金に立てかける形状と、らせん状に巻かれた針金の中にはんだごてを先端から差し込む形状があります。どちらでも機能は大きく変わらないので置きやすくて使い勝手の良い方を選びます。最近では以前より使いやすく安定感の良いこて台が販売されています。
クリーナーとこて台がセットになっている製品は、はんだごてを使用した後に清掃できるので使いやすいです。
こて台の使用用途
こて台は、はんだごてを置く用途で使用します。
学校の技術の授業や、電子工作等ではんだごてを使用する際には、こて台を用意しておきます。こて台がないと、はんだが終了した後やはんだごてを手から離す時に置きづらく、他の所に当ってしやけどしてしまったり、転がってしまう可能性があります。使用中のはんだごての温度は270°程度と大変高温なので注意が必要です。
こて台を使用していても電源コードがつながっていますので、引っ掛けてひっくり返さないようにします。
こて台の原理
こて台の種類には、こてを立てかける汎用タイプと、差し込むペンシルタイプ、ガンタイプがあります。
汎用タイプは、スチールがM字型になっていて、中央にはんだごてを置きます。簡単に折りたためるので携帯して持ち運ぶことができます。安定感はあまりよくありません。こて先がむき出しなので引っかからないように注意が必要です。
ペンシルタイプは放熱性の高い、コイル状のホルダーになっています。コイル状の先端にこて先の先端を入れるので、差し込みやすいです。ガンタイプも同様に先端が保護されているので安心感があります。
はんだごてはニクロム線ヒーターが主に使われていますが、セラミックヒーターの場合は専用のこて台があります。
また、こて先についたごみやはんだ汚れを拭くスポンジやたわしがセットになっているこて台は大変便利です。
こて台のホルダー部分は鉄、鋳鉄、スチールが主です。台座部分が鋳鉄で出来ている製品は重量があるので安定しています。
こて台を使用していても、作業場所が安定していなければひっくり返るので、平らな場所に置いて使用します。
こて台の使い方
こて台は高温となるはんだごてを置くので安定している作業台に置きましょう。不安定な作業台では危険です。作業台に物が散らかっているなら、整理してからこて台を置きましょう。また、はんだごての電源コードがこて台に絡まないようにします。
はんだごてを行っていると、はんだのカスやはんだ付け促進剤(フラックス)がはんだごての先端に付着することがあります。付着していると、こて先が酸化物などによって黒っぽくなり、はんだ付けしたい場所に上手く熱が伝わらなくなる可能性があるので掃除する必要があります。掃除のときには、こて先が銀色なっていることを目安としてください。掃除のための道具として、こて台には、スポンジまたはクリーニングワイヤーが付属しています。
これについては下記で二つに分けて詳しく説明します。
スポンジ
スポンジははんだ付けを行う前に水に濡らして使います。スポンジをドボドボに濡らしてしまうと、はんだごての温度低下を招くので水が滴らないくらいに濡らしましょう。掃除の際には、スポンジをなでるようにこて先を掃除します。あまり、押し付けすぎるとこれも温度低下の原因となるので注意です。
クリーニングワイヤー
クリーニングワイヤーも基本的な役割はスポンジと同じです。特に先端の細いこて先の掃除に向いています。使用方法としては、ワイヤーの塊をこて先で何度か突き刺します。クリーニングワイヤーにははんだ付け促進剤(フラックス)が塗布されているためこて先を綺麗に掃除することができます。スポンジにないメリットとしてクリーニングワイヤーは水を使わないので、温度低下をしにくいという特徴があります。
クリーニングワイヤーは徐々に千切れてしまうので、ワイヤーの屑が周囲に飛び散るのに注意してください。ワイヤーの屑が周囲に飛び散る効果が薄れてくるか、ワイヤーが細かく千切れてかさが少なくなってくると交換時期になります。特にワイヤーのかさが減ってくると、こて先を突き刺した際に底に当たることでこて先が痛みますので気をつけましょう。
参考文献
http://startelc.com/elcLink/craft/sldrIron1_2.html
https://www.hakko.com/japan/products/hakko_kote_board.html#pencil
http://www.goot.jp/handakanrencat/stand/
https://article.murata.com/ja-jp/article/65
https://article.murata.com/ja-jp/article/soldering
https://godhanda.co.jp/blog/kisokouza18/