配管アダプタ

配管アダプタとは

配管アダプタ

配管アダプタは、配管を延長したり、太さの異なる配管どうしを接続したり、カーブや分岐を作ったりする目的で使われます。

配管アダプタを選ぶ際に注意すべきポイントは、アダプタの形状、ネジの種類、アダプタの径、材質です。

ネジの種類と径は、接続部の密閉性に影響します。異なる種類のネジどうしを接続してしまうと液漏れの原因になるため安全性に関わる要素です。

材質は、特に配管内で酸や塩基、有機溶媒を移送する場合に注意が必要です。配管アダプタが腐食されて接続部で漏れが発生しないよう、適切な材質のものを選択してください。

配管アダプタの使用用途

液体や気体を移送するための配管を通すとき、配管を延長させたり、途中で太さを変えたり、カーブや分岐をつけたりする場合があります。そのような配管構造を調節する場面で、配管アダプタが役に立ちます。

以下のような使用場面が挙げられます。

  • 工場レイアウトの変更にともない配管を延長する必要ができたので、配管と同じ内径のアダプタを使って配管を延長する。
  • 送水パイプを壁に沿わせて敷設する際、壁の角に合わせてパイプをカーブさせるために、90°に曲がったアダプタで配管どうしをつなぐ。
  • タンクAから2つのタンクB1、B2に液移送するとき、タンクAから出た配管を三叉アダプタで分岐させ、一方をタンクB1、もう一方をタンクB2へつなぐ。
  • 太さの異なる配管A、Bをつなぐために、アダプタの一方は配管A、もう一方は配管Bと同じ内径にして接続する。

配管アダプタの特徴

接続したい配管に雄ネジまたは雌ネジをつけ、漏洩防止のため雄ネジにシール材を装着します。その後、配管と配管アダプタを繋いで固定します。

配管アダプタの選定では、以下の点をよく確認する必要があります。

  • アダプタの形状
    直線的に配管をつなぐのであれば真っ直ぐなアダプタを、分岐させるのであれば分岐したアダプタを、カーブさせるのであればカーブしたアダプタ(90°が一般的です)を選びます。
  • ネジの種類
    雄ネジ・雌ネジの組み合わせが適切かを確認ます。また、菅用ネジには「菅用テーパーネジ」と「管用平行ネジ」の規格があり、管用テーパーネジと管用平行ネジを接続してしまうと漏れる恐れがあります。以下を参考に、配管と配管アダプタのネジの種類が一致するようアダプタを選んでください。
  • 管用テーパーネジは先端に行くほど細くなる形状で、液密性・気密性が高いのが特長です。ISO規格では雄ネジが「R」、雌ネジが「Rc」で表記されます。
  • 管用平行ネジは根本から先端まで均一の太さです。ISO規格では雄ネジ・雌ネジ共に「G」と表記されます。
  • アダプタの径
    カタログを見ると、アダプタの接続部の径が書かれています。たとえば「内径D(Φmm):6」と書かれていた場合、アダプタ接続部の内径が直径6mmであることを意味します。接続する配管とアダプタの径が一致しているかを確認して選定しましょう。
  • 材質
    配管アダプタの素材にはSUS、アルミ、塩ビ、ポリプロピレンなどが使用されます。配管内部で酸やアルカリ、有機溶媒などを移送するとき、アダプタの耐性を見落としがちです。SUSは強酸に腐食される、ポリプロピレンは一部溶媒に溶ける、など使用されている材質が移送する液体に耐えられるかを必ず確認してください。

参考文献
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/kanyoneji/

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