スコップとは
スコップとは、土砂を掘ったりすくったりする際に使用される道具です。
シャベルとも呼ばれることがありますが、JIS規格では明確に区別されています。具体的には、シャベルとは刃の上部が平らで足をかけることによって土などに深く押しこめるもの、スコップとは刃の上部が曲線で足をかけられない構造で先端が真っ直ぐになっているものと定義されています。
スコップの使用用途
スコップは農作業や土木作業などで使用される他に、ガーデニングなどにおいて庭の土を掘り起こしたり、庭木の植え付けや移植を行ったりする際などに利用されます。また、土や肥料を混ぜる作業も用途の1つです。
ガーデニングなど園芸用として使われるスコップは、片手で使える小型のものが多いのが特徴です。そのため、苗などを植えるのに穴を掘ったり、苗を移植したり際にも手軽に利用できます。
また 降雪のある地域において雪かきなどの作業に使用されるスコップは、スノースコップと呼ばれます。その他にもカマドや焚き火台などの灰掻きや、溝掘り作業の際に役立つこともスコップの魅力です。
スコップの特徴
長所
スコップを使うことで、一度に大量の土を掘り起こしたり、苗木の植え付けにちょうど良い穴を開けたりすることが可能です。また、スコップを使えば、手を汚すことなく作業を進めることもできます。
短所
JIS規格の規定によるスコップは、刃の上部に足をかけられない形状であるため、体重をかけて掘り進めることができません。そのため、広範囲の土を掘り起こしたい場合などには、足をかけることのできるシャベルを使用すると、腕の負担を軽減することができます。
スコップの種類
1. 剣型
先端が尖った形状をしているものは、剣型と呼ばれます。先端が尖っているため、固い地面や雑草などの根が張り巡らされた地面でも快適に掘り進めることができます。長く使い続けて先端が丸みを帯びてしまった場合は、研磨により鋭さを取り戻すことが可能です。
2. 角型
先端が平らな形状をしているものは、角型と呼ばれます。面積が大きいため、1度に大量の土などをすくいとって運搬するのに最適です。また、土や肥料を混ぜる作業にも重宝します。
3. 穴開き型
穴の開いた形状をしているものは、穴開き型と呼ばれます。濡れた土をすくう場合には、穴から水分を落とすことができるため便利です。また、粘性のある土を運ぶ場合でも、土がスコップに残りにくい特徴があります。穴が開いている分だけ軽量で、作業による疲労が軽減できることも長所です。
4. エンピ
縦に細長い形状をしているものは、エンピと呼ばれます。強度に優れており、深い穴が掘れるため、苗木の植え付け作業などに適しています。また、縦に細長い形状で、土を掘るときの抵抗が少なく、他のタイプと比べると穴が掘りやすいのが特徴です。
スコップの選び方
スコップには様々な種類があるため、目的に合ったものを選ぶことが大切です。外出先で使いたい場合や、車に常備したい場合などには折りたたみ式のスコップが適しています。
また、スコップは素材によっても性質が異なります。強度を重視するのであればステンレス製、軽さを重視するのであればアルミ製、雪かきなどに使用する場合はプラスチック製のものがおすすめです。
スコップの使い方
スコップは、主に土を掘り起こすために使います。農作業においては、土を耕したり、肥料を混ぜ込んだり、苗木を植え付けたりする際などに活躍します。大型のスコップと片手でも使える小型のスコップを使い分けることで、効率的な作業が可能です。
スコップのその他情報
スコップとシャベルの違い
スコップとシャベルの区別は地域によって異なる場合があります。一般的に、東日本では片手で使えるハンディタイプのものをシャベル、大型のものはスコップと呼びます。
一方で、西日本ではハンディタイプのものをスコップ、大型のものはシャベルと呼ぶのが一般的です。呼び名で区別することも大切ですが、購入する場合は目で見て確かめておくと確実と言えます。