電気牧柵

電気牧柵とは

電気牧柵

電気牧柵とは、電流を約1秒間に1回の頻度で柵に流して、触れた生物に電気ショックを与えるものです。

電気牧柵に人が触れると静電気のような電気を感じますが、すぐに手を離せば問題ありません。

電気牧柵の使用用途

電気牧柵は主に、家畜を外に出さないようにする場合と害獣を敷地内に入れないようにする場合に使用されます。動物は学習をするため、電気ショックを受けた動物は電気牧柵に近寄らないようになり、効果が発揮されます。

電気牧柵の特徴

長所

電気牧柵の長所として、動物が動ける範囲を管理できる点が挙げられます。野生動物であれば、畑に入らないように誘導することができますし、家畜であれば決まった放牧範囲から出ないようにすることができます。

短所

電気牧柵の短所として、コストがかかることが挙げられます。金額的なコストもありますが、使用している間は定期的に確認する必要があるため、人的なコストもかかります。

電気牧柵の選び方

電気牧柵の場合、使用目的や対象動物によって、適切な電気牧柵が異なるため、注意が必要です。電気牧柵を選定する際は、以下の点を考慮しましょう。

1. 畑の外周

人によって、持っている畑の広さは異なります。そのため、畑の外周を十分に囲うことができるワイヤーの長さが必要です。

特殊な地形をしていたり、段差があったりする場合は、それらを計算に含めて、余裕をもってワイヤーを購入するようにしましょう。電気牧柵の高さによっても、必要なワイヤーの長さが異なります。

なお、高さは電気牧柵の対象動物に応じて決定する必要があります。

2. 対象動物

電気牧柵を設置する対象動物も考慮して、電気牧柵に使用する支柱の決定をしましょう。また、電気牧柵のワイヤーを張る上で、ガイシという線を固定する器具が必要になります。

ガイシの取付位置も対象とする動物によって異なり、対象動物に最適な支柱の高さとガイシの数は以下の通りです。

イノシシ対策
イノシシの対策の場合は、立てる支柱を90cm程度にしましょう。イノシシの体の大きさから、支柱同士の間隔は20cm程度あけて、ガイシは2箇所に設置するようにします。

シカ対策
シカの対策の場合は、立てる支柱を180cm以上にしましょう。シカの体の大きさから、支柱同士の間隔は20cm~30cm程度あけて、ガイシは4箇所に設置するようにします。

サル対策
サルの対策の場合は、立てる支柱を210cm以上にしましょう。サルの体の大きさから、支柱同士の間隔は20~30cm程度あけて、ガイシは5箇所に設置するようにします。

電気牧柵のその他情報

1. 電気牧柵を設置する際の注意点

電気牧柵を設置する際は、以下の点に注意が必要です。

草がしげっていて電線に触れることはないか
草が生えて線に触れてしまうと、そこから電気が漏れてしまいます。また、柵の周辺に草を生やしたままにしておくと、動物が隠れられる場所ができてしまいます。そのため、きちんと柵の周辺の草を刈ってから設置することが大切です。

電線が地面につく高さでないか
電線が地面についてしまうと、地面に電気が吸収されてしまい、電気がうまく流れなくなります。そのため、適切な長さで柵に電線を張ることが大切です。

看板などの金属に接触していないか
金属は電気を通します。電気牧柵の近くに金属があると、誤って金属に電気が通ってしまい、事故につながる可能性もあります。金属などの電気を通すものは、電気牧柵の近くに置かないようにしましょう。

2. 使用しない時期の管理方法

電気牧柵を使用しない時期は、基本的に電気牧柵は撤去します。電気を流さず、そのまま次のシーズンまで残すという手もありますが、動物が電気牧柵を怖くないものと認識してしまう可能性があります。そうすると、電気牧柵の効果が弱くなる可能性も高くなります。

仮に、撤去するのが難しい場合は、電気を流したまま放置するようにしましょう。ただし、放置する場合は、定期的な確認が必要となります。

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