業務用無煙ロースターとは
業務用無煙ロースターとは、焼肉等の調理で発生する煙を吸引して拡散させない業務用の加熱機器です。
主に焼肉店やステーキハウスなどで導入されており、客席のテーブルに埋め込む形式が一般的です。最大の特徴は焼き網のすぐ側や下部に設けられた吸気口から空気を吸い込む構造にあります。食品を焼く際に発生する煙やオイルミストが拡散する前に捕集するため、客席空間に煙が充満するのを防ぎます。
排煙方式には、ダクトを通じて煙を屋外へ排出するダクト式や、機器内部に配置したフィルターや集塵機で空気の汚れを除去するノンダクト式があります。熱源に関してもガス火や電気ヒーター、炭火など多岐にわたり、店舗のこだわりや提供メニューに応じた機種選定が可能です。
業務用無煙ロースターの使用用途
業務用無煙ロースターは以下のような用途で使用します。
1. 専門飲食店
客席で顧客自身が調理を行う焼肉店やホルモン焼き店、ステーキハウスなどで使用します。これらの店舗では煙や油ハネが顧客の衣服に付着することを防ぐため、強力な吸引能力を持つ業務用無煙ロースターが不可欠です。特にスーツを着用した会社員や、デート利用のカップルの集客において重要な要素です。
2. ホテル・旅館
宿泊施設におけるダイニングや宴会場でも広く使用されます。高級感や清潔感が重要なこれらの場所では、煙や調理臭が流出することを避けなければなりません。そのため、煙を確実に処理できる性能が重視されます。特に配管工事が不要な循環式の製品は、レイアウトを頻繁に入れ替える結婚披露宴やパーティーの会場に適しています。
3. ビル内テナント・地下店舗
商業ビルの空中階や、地下街のテナント物件でも利用します。景観条例や近隣住民への臭気対策が必要なこれらの場所では、屋外への排気が厳しく制限されることがあります。そのような立地条件では、循環式の業務用無煙ロースターを選定します。これにより、排煙設備のない居抜き物件や、密閉性の高い空間であっても、本格的なグリル料理を提供できます。