段ばらし装置

段ばらし装置とは

段ばらし装置とは、積み重ねられたコンテナやトレーを自動で分離し、次の工程に一段ずつ供給する装置です。

パレット・トレー・ボトル・箱などの段積み状態を自動で検出し、センサー・エアシリンダー・サーボモーターによる制御で一段ずつ取り出す仕組みを備えています。製品の形状や重量に応じたばらしが自動で実行でき、人手による積み下ろし作業を削減します。重量物や一人で抱えきれない製品の段ばらしに利用することで、労働環境の改善や作業負担の軽減が可能です。

また、ロボット搬送機や自動包装機と連動させれば、無人化ラインや連続生産システムの一部として組み込めます。基本的に人手が不要なため、スマート工場や無人化の実現にも有効です。

段ばらし装置の使用用途

段ばらし装置は、食品・化学・物流などのさまざまな業界で用いられています。

1. 物流業界

物流や梱包の現場では、段積みされた段ボールやトレイを自動で供給するために段ばらし装置が活用されています。パレット積みされた製品を自動的に一段ずつ分離し、包装機や仕分け装置へ搬送します。

段ばらしの工程を自動化できるため、人手不足の対応にも有効です。ロボット搬送システムと連動して動作する段ばらし装置を利用すれば、さらなる省人化や作業負荷の軽減を実現できます。

2. 食品・飲料業界

食品や飲料の製造ラインでは、容器やトレイを自動で供給するために段ばらし装置が使用されています。例えば、段ばらし装置を用いることで、容器が入ったトレーを充填機へ送る作業を自動化できます。これにより、手作業による供給ミスの防止や省力化が可能です。

3. 医療業界

医療業界では、医療用容器を自動で供給するために段ばらし装置が利用されています。トレーを一段ずつ取り出し、自動で充填・封入工程へ供給することで、衛生性と効率性を両立できます。異物混入や機械的なエラーには注意が必要ですが、段ばらし装置は人的ミスの防止や自動化の推進に有効です。