複合機とは
複合機とは、印刷・コピー・スキャン・ファックスを一台にまとめたオフィス機器です。
一つの筐体で紙の作業を完結でき、机まわりの省スペース化に寄与します。印刷は文書データを紙へ出力する機能、コピーは紙の原稿を写す機能、スキャンは紙の情報を画像やPDFに変える機能です。ファックスは電話回線を用いて文書画像を遠隔地へ送る仕組みで、紙のやり取りが中心の現場で有用です。
本体には用紙を連続で読み取る自動原稿送り装置や、表裏を自動で印字する両面機構、ホチキス留めなどの後処理を行うユニットが備わります。操作はタッチパネルやパソコンから行い、画質や用紙サイズ、拡大縮小などを目的に応じて指定できます。ネットワークに接続すれば、複数の人が同じ機器を共有でき、場所を問わず印刷指示やスキャンデータの受け取りが可能です。
複合機の使用用途
複合機は以下のような用途で使用されます。
1. オフィス
多くの企業では、複合機は日々の業務に不可欠な中核機器です。会議資料の印刷や配布資料のコピーはもちろん、取引先へ請求書をファックスで送信したりするなど、事務作業のあらゆる場面で利用されます。ネットワーク機能を活用して、スキャンしたデータを瞬時に部署内の共有フォルダへ保存することも可能です。
2. 教育
学校や学習塾といった教育現場では、複合機は大量の印刷物を扱う際にその能力を発揮します。授業で使用する教材や定期試験の問題、生徒へのお知らせといった配布物を、クラスの人数分まとめて印刷する用途で頻繁に使用されます。また、生徒が作成したレポートや作品をスキャンしてデジタルデータで保存し、評価や指導に役立てることも可能です。
3. その他
特定の専門知識が求められる分野では、複合機の機能がより特化した形で利用されます。医療機関においては、紙のカルテや紹介状をスキャンして電子カルテシステムに登録したり、処方箋を印刷したりする際に活用されます。建設業界ではA0サイズなどの大きな用紙に対応した機器を用いて、設計図面のコピーやスキャン、現場とのデータ共有を行います。