監修:株式会社ますやま
防護板とは
防護板とは、作業者や設備を衝撃や接触から守る遮へい用の安全パネルです。
製造・建設・物流などの現場では、高速移動する部材や工具の落下または機械の可動部からの飛来物が重大事故を引き起こす恐れがあります。防護板は厚みのある複合材や衝撃吸収フォームなどを組み合わせ、衝撃エネルギーを拡散して被害を最小化するパネルです。
耐候性シートと高密度ポリエチレンフォームを層状に重ねた軽量仕様、または亜鉛メッキ鋼板をフレームに固定した堅牢仕様などが一般的です。さらに警告色に表面を加工し、危険を文字でも表示することで、視認性を高め、危険領域へ作業員や一般人が侵入することも抑制します。防護板は単なる一時的なバリケードではなく、人命保護用安全措置の一部として広く活用される重要部材です。
防護板の使用用途
防護板は、以下のような用途で使用されます。
1. 土木・建築
コンクリート構造物でのPC鋼材緊張作業や解体工事において、鋼材破断により高エネルギーが瞬時に解放され鋼材片等が四方に飛び散る危険があります。防護板を定着具の前面や解体する躯体の周りに配置することで飛来物を遮断し、人身損害や物的損害を回避します。光を反射する警告色で危険エリアを明示し、第三者の不用意な進入も抑止することができます。
2. 製造業
切削機やプレス機及び搬送ロボットなどの可動部周辺では、部品の破損や脱落が想定されます。防護板は物理的隔離として機能し、作業者と機械との距離を保ちながら内部のメンテナンススペースなどを確保します。難燃性を備えた素材を選定すれば、火花への耐性も得られます。
3. 物流・イベント
フォークリフトが行き交う倉庫や観客が密集するライブ会場では、人と車両・機材との接触事故が課題です。ポリエチレンフォームを内蔵した防護板は衝突エネルギーを吸収し、壁や柱に取り付けるだけで簡易バリアとして機能します。組立式フレームによりレイアウト変更が容易なため、期間限定のイベントでも再利用しやすい特徴があります。屋外用には紫外線劣化を抑える耐候樹脂コートを施すことで、長期間安定した緩衝性能を維持できます。
本記事は防護板を製造・販売する株式会社ますやま様に監修を頂きました。
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