アルマイト印刷サービス

監修:有限会社川島銘板

アルマイト印刷サービスとは

アルマイト印刷サービスとは、アルマイト処理によってできた被膜に染料を吸着させてアルミ板の表面に印刷を行うサービスです。

アルマイト処理とは、アルミニウムの表面を陽極として電解処理を行うことにより、表面に酸化被膜を生成させて保護・防食を行う処理です。アルマイト被膜には無数の微細孔が有りますが、アルマイト印刷ではこの微細孔に染料を流し込み、封孔処理を経て印刷が完了します。印刷部分以外のところには印刷前に感光液を塗って感光させ、感光していない部分にインクを刷り込む仕組みです。

凹凸のない平滑な印刷面と、透明感のある光沢が特徴で、小さい文字や細いラインも鮮明に表現することが可能です。原則として版は1色につき1版必要ですので、色数が多くなる場合は工程数と版数が増えます。

アルマイト印刷サービスの使用用途

アルマイト印刷サービスの使用用途は、主に以下の通りです。

1. 銘板

銘板とは、会社名・製品名・製造番号などの製品情報や用途などを金属板に彫り込み、製品に取り付けるためのプレートです。アルマイト印刷サービスは機械銘板・定格銘板や取説銘板、製造銘板、管理銘板、回路図 (結線図) などの製造に利用されています。様々な装置機器で利用されており、工場内などの機械設備、運搬具、重機や、カメラやオーディオ等の精密機器の製品内部などに取り付けられていることが多いです。

固定資産や備品を管理する管理番号のプレートに利用される場合もあり、医療機関、オフィス、学校などでも利用されています。アルマイト印刷で製造された銘板は、特にアルマイト銘板と呼ばれる場合があります。

2. 目盛板、操作盤

アルマイト印刷の優れた耐擦過性を活かし、様々な計器・装置の目盛板や操作盤などにも利用されています。正確な目盛間隔の印刷が可能です。製造業やプラント設備などにおける大型の装置機器から比較的小さな電子機器や計測機器まで、様々な製品に利用することができます。特に操作パネルでは、印刷後の加工により、パネルに操作スイッチ用の穴を開けて利用されることが多いです。

シルク印刷などに比べて、アルマイト印刷は初期費用が比較的安く、更に数量がまとまると単価が安くなる傾向があるため好んで利用されています。

3. 案内板、ネームプレート

アルマイト印刷サービスは、広く一般的な各種案内板、ネームプレート、装飾プレートなどにも利用されています。ビルや公共施設の施設内の案内板、会社などの社名板、
学校などの室銘板、戸建住宅や集合住宅の表札などにも使用されます。

装飾的印刷が可能であることから、表彰板や楯などの記念品やノベルティ、装飾品製作などにも使われています。印刷色は黒以外にも赤・青・黄をはじめとするカラー印刷が可能ですが、技術的に3色程度までとされることが多いです。ヘアライン、つや消し、光沢など、アルミプレート自体の装飾的加工が併用される場合もあります。

本記事はアルマイト印刷サービスを提供する有限会社川島銘板様に監修を頂きました。

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