s20cとは
s20cは、機械構造用炭素鋼の1種です。s20cは、Steel 20 Carbonとも呼ばれます。s20cの名前は、鉄(Steel)に約0.2%程度の炭素(Carbon)が含まれた炭素鋼という意味に由来します。s20cの主な成分割合としては、炭素が0.18%から0.23%程度、ケイ素(シリコン)が0.15%から0.35%程度、マンガンが0.3%から0.6%程度、リンが0.03%以下、そして、硫黄が0.035%以下となります。
s20cは、浸炭焼入れが可能です。この浸炭焼入れをs20cに施すことで、表面にとどまらず、内部まで強度を増すことができます。
s20cの使用用途
s20cの使用用途は、非常に幅広く、小部品全般に使用できます。具体的なs20cの使用用途として、各種機械類のナット、ボルト、ピン、フレームや軸の材料などが挙げられます。
上記のように、s20cが広い使用用途を有する理由として、s20cの溶接性の良さが挙げられます。s20cは、成分割合で、他の炭素鋼に比べて炭素の含有量が低いので、溶接の熱による硬化をあまり起こしません。そのため、s20cは、溶接時に割れなどの問題が起こりにくいことが知られています。