軌条とは
軌条とは、鉄道や地下鉄、搬送装置などの走路として使用されるレールのことです。
鉄道のレールを指すことが多いですが、産業用途の工場にあるクレーンや自動搬送システムにも利用されます。軌条は、車両の走行を案内し、重量を支える重要な役割を担っています。
鉄道に用いられる軌条の材質には、高い耐摩耗性や強度を持つ炭素鋼や合金鋼が使用されます。また、無人搬送車などに使用される軌条には、バーコードや給電のための設備が取り付けられています。
軌条の使用用途
軌条は、鉄道をはじめとするさまざまな分野で活用されています。ここでは、代表的な使用用途を2つ紹介します。
1. 交通インフラ
鉄道の軌条は、列車の安定した走行を支える重要な部材です。標準的な鉄道軌条は、長期間の使用に耐えられるよう、強度の高い鋼材で作られています。さらに、屋外で使用されることが多いため、耐候性に優れた素材が使用されます。また、耐摩耗性や耐食性を向上させるため、熱処理や防錆加工が施されています。
高速鉄道では、振動や騒音を抑えられる軌条が使用されており、安全性と快適性の向上が図られています。また、鉄道のほか地下鉄でも軌条は利用されています。地下鉄の軌条には、主に鋼鉄やゴムが使用されます。一般的には鋼鉄の軌条が採用されていますが、ゴムを使用すれば騒音を抑えられるため、高架線を走る場合に有効です。
2. 自動搬送システム
有軌道無人搬送車 (RGV) やコンベアラインの誘導路としても軌条が活用されています。特に、工場や物流センターでは、軌条を敷設することで搬送効率を向上させることができます。RGV用の軌条は、通常の鉄道レールより軽量で、柔軟なルート変更が可能です。簡単にレイアウトを変更できるため、多くの工場や施設で利用されています。
半導体工場や医薬品製造ラインでは、省力化のために自動搬送システムが使用されており、床にはRGVが走行するためのレールが敷かれています。