耐熱材とは
耐熱材とは、高い温度下でも素材の性質を保つことができる材料です。
素材も様々で、金属、樹脂、セラミックなどがあります。代表的な材料として、金属の場合はSUS304、インコネル、チタン合金、モリブデンがあります。非金属の場合はアルミナ、窒化ホウ素があります。使用用途や価格によって様々な分野で使用されています。
耐熱材は、熱がかかる過酷な環境下でも製品の性能を守るために多くの産業で使われています。特に航空宇宙産業、自動車、エネルギー、化学工業などで使用されます。
耐熱材の使用用途
耐熱材はただ熱を遮断すればいいわけではなく、使用用途によってほかの特性と掛け合わせた材料選びが重要です。そのため様々な種類の耐熱材があります。以下は耐熱材の使用用途の一例です。
1. 発電所
火力発電所や原子力発電所などの高温で稼働する設備では、耐腐食性が掛け合わされた耐熱材が必要です。インコネルはボイラーや原子炉、タービン、熱交換機の材料として使われています。
2. 自動車
自動車のエンジンや吸排気システムでも、耐熱性が必要です。SUS304やアルミナコーティングされた鋼材が使用されています。また耐熱性と軽量化が必要なサスペンションやエンジンバルブなどには、チタン合金が使用されています。
3. 航空機やロケット
航空機のエンジンやロケットの外装には、非常に高い耐熱性が求められます。タングステンやチタン合金が使用されています。これらの耐熱材は高温下でも機械強度が保たれ、熾烈な環境でも信頼性があります。
4. 半導体関連
半導体の製造過程や電子部品のケースには、耐熱性と絶縁性が掛け合わされた材料が使われています。これらの要件を満たす耐熱材として、アルミナや窒化ホウ素などのセラミックが使われます。電子部品製造の過程で欠かせない材料です。
逆に耐熱性に加え、導電性が必要な半導体や基盤にはモリブテンが使用されています。
5. 化学工業関連
化学工業の分野では様々な化学物質を扱うため、特殊な環境でも耐えうる耐熱材が必要になります。特にモリブデンやタングステンといった腐食に強い耐熱材が使われます。