静電容量計

静電容量計とは

静電容量計とは、電気を溜める能力を測定するための計器です。

静電容量が大きければ、小さな電圧でも大きな電荷を蓄えることができます。静電容量計は「静電容量式レベル計」と呼ばれることもあり、検知のみに使用する場合は「レベルスイッチ」とも言います。

古くから普及している測定方法である静電容量計は、一対の電極間、あるいは1本の電極と金属タンクの間の静電容量を調査することが可能です。静電容量計では、導電性の有無や液体・粉粒体に関わらず測定ができます。ただし、静電容量計は気泡の発生や異物混入などによって物質の比誘電率が変化した場合、正確な検査ができない恐れがあります。適切な測定を行うためには、静電容量の原理や調べたい物質の特徴を理解し、正しい検査方法を見極めることが大切です。

静電容量計の使用用途

静電容量計を利用すれば、静電容量の値から物事を検知する機能を生み出すことができます。具体的な静電容量計の使用用途は、以下の通りです。

1. 検品作業

機械を自動化して食品を大量生産している場合、静電容量を利用してミスを検知することが可能です。例えば、納豆とタレをパックに封入する作業において「タレが封入されない」というミスが発生した際、静電容量技術によって検知することができます。

2. 水位測定

静電容量の値の変化を把握することで、水位の状態を知ることが可能です。例えば、ダムや貯水槽など、水内に電極を立てていると静電容量の値は水位によって変化します。水が貯まっていない時は電極間には空気しか存在しませんが、水が増えると誘電体が満たされ、静電容量の値に変化が生じるためです。

3. 侵入者の検知

ある空間の静電容量を感知するシステムを構築することで、身の周りの安全を整えることができます。例えば、金庫付近に静電容量を感知する機能を設置するとします。すると人が近付くことで静電容量が変化するため侵入者が入ったことが分かり、警報が鳴る、といった防犯システムが利用可能です。