防爆型照明器具

防爆型照明器具とは

防爆型照明器具とは、爆発や火災の危険がある場所 (防爆エリア) などで使用可能な照明器具です。

防爆エリアとは、可燃性ガスや粉塵などが電気火花や点火源に触れると爆発する可能性がある場所のことです。防爆型照明器具を使用する場合は、労働安全衛生法に基づいて、危険物の発火温度や爆発等級に適した安全な防爆構造のものを選ぶ必要があります。種類は防爆形非常用LED照明器具や安全増防爆型蛍光灯器具などがあります。防爆形非常用LED照明器具は非常用電源別置形の光源併用形非常灯です。平常時は一般灯として使用可能なほか、停電時は器具外の非常用電源からの給電により非常点灯もします。安全増防爆型蛍光灯器具は通常の使用中にアークや火花が発生しないように作られた蛍光灯器具ですが、2019年3月末をもって生産終了し、現在は安全増防爆型LED照明器具が使用されています。爆発や燃焼の恐れがある危険物を取り扱う工場やプラントなどの照明として活用されています。

防爆型照明器具の使用用途

防爆型照明器具は以下の用途で使われています。

1. 危険物を貯蔵・使用する工場・プラント

石油精製や石油化学、製造プラントなど、危険物を貯蔵・使用する工場やプラントでは定常的に爆発性ガスや可燃性の蒸気を使用しています。建物内では危険性の高い爆発性ガスが空気中に存在している可能性があり、照明器具やスイッチの充電部に発生する火花や発熱により、 引火して爆発事故を引き起こすことがあります。このような場合に防爆型照明器具が役立ち、爆発事故などの事故の可能性を低くしながら、より安心して光で照らすことができます。

2. 工場の塗装ブースの点検時の照明

工場の塗装ブースの点検時の照明としても使用可能です。塗装ブースを隅々までしっかりと安全に照らすことができるため、細かい場所まで見て回ることができます。

3. 消防車やタンクローリー車、船舶、航空機などの備品

消防車やタンクローリー車、船舶、航空機などの備品としても使用できます。火災が発生している場所でも安心して照明をつけられるため、備品に置いておくだけでも安心です。もしもの時に照らすことができない状況にならないよう、電池が切れていないかを定期的に確認することが大切です。