救急車

救急車とは

救急車とは、けがや病気で緊急の医療処置を必要とする人を病院まで安全かつ迅速に搬送するための専用車両です。

救急車には、医薬品や医療機器が搭載され、専門知識を持つ救急隊員が同乗します。現場での応急処置や患者の状態安定化を行いながら、医療機関への搬送を担います。救急車は、急病や交通事故、自然災害などの緊急時に対応するため、24時間体制で運用されています。日本では、消防本部が管轄し、全国で公的に運営されています。救急車は患者を迅速に医療機関へ運ぶだけでなく、現場で命を救うための重要な役割を担っています。

救急車の使用用途

救急車の主な使用用途は以下の通りです。

1. 病院への緊急搬送

急病やけがを負った患者を、現場から適切な医療機関へ迅速に搬送します。搬送中に患者の状態を安定させるための応急処置が行われることもあります。

2. 交通事故の対応

交通事故現場で負傷した人を救助し、必要な応急処置を行った上で、病院へ運びます。多重事故や重傷患者がいる場合でも、複数の救急車が協力して対応します。

3. 災害時の対応

地震や台風などの自然災害時に、負傷者や体調不良者を避難所や医療機関に搬送します。また、現場での医療支援も行われます。

4. 産科の緊急対応

妊娠中のトラブルや早産のリスクがある場合、救急車が母親を病院まで搬送します。母子の安全を確保しながら医療機関に届ける役割を担います。

5. 重症感染症の患者搬送

感染症患者を安全に隔離しながら医療機関に搬送します。特にCOVID-19やエボラウイルスなどの感染リスクが高い患者の場合、専用の設備を持つ救急車が使用されます。

6. 現場での応急処置

搬送前に患者の生命維持のため、心肺蘇生法 (CPR) 、止血、気道確保、薬剤投与などの応急処置を行います。救急車内にはAED (自動体外式除細動器) や酸素供給装置などの医療機器が搭載されています。

7. 中毒や薬物事故の対応

薬物の過剰摂取や有害物質による中毒事故の際に、患者の状態を安定させながら専門医療機関へ運びます。必要に応じて解毒剤の投与が行われる場合もあります。