PC鋼より線

PC鋼より線とは

PC鋼より線

PC鋼より線とは、プレストレストコンクリート (PC) に緊張を与える緊張材のことです。

緊張材の中には、直径8mm以下の高強度鋼であるPC鋼線、直径10mm以上の高強度鋼であるPC鋼棒、PC鋼より線が存在しています。このPC鋼より線は、複数の鋼線がより合わされた状態であることが特徴です。

その他にも、引張強さが大きい、破断時の伸びが大きいこと、さらに、リラクセーション値が小さいことや伸直性が良く加工性が良いことなども特徴に挙げられます。

PC鋼より線の使用用途

PC鋼より線は、道路橋、鉄道橋をはじめ枕木、タンク、建築やグラウンドアンカーなど、幅広い分野に使用されています。

PC鋼より線は、プレストレストコンクリートの張力や曲げ、ねじりに対する抗力を強める効果があります。より合わせる本数が増えることで、引張強度が高くなるため、建築物の補強部材や建築物の補強部材に使用されることが多いです。一般的には、抗力を強めたい素材の5~6倍の強度を持つPC鋼より線を選択して使用します。

PC鋼より線の種類

PC鋼より線は、より合わせる鋼線の本数や強度によって種類が分けられています。これらは、JIS K 33536によって、品質規格が全て定められており、各規格では、呼び名、標準寸法径、公称断面積、単位当たりの質量をはじめ、0.2%永久伸びに対する試験応力や最大試験力、伸び、リラクセーション値、強度レベルが規程されています。

PC鋼より線には、2本より、3本より、7本より、19本よりがあり、7本よりはA種とB種に分類されます。基本的に本数が増えるほど、強度が高くなります。そして、その分断面積や質量も増える傾向にあります。また、同じ本数でも、普通強度のPC鋼より線と高強度のPC鋼より線にも分類されるものもあります。

例えば、同じ15.2mmの7本よりPC鋼より線でも、普通強度の最大試験力の基準が、240kN以上であるのに対し、高強度のPC鋼より線は、317kN以上と約1.32倍に設定されています。また、A種とB種では、引張強度の基準に差があり、B種は、A種に比べ、引張強度が100N/mm2程度高く設定されています。

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