業務用布団乾燥機

監修:株式会社TOSEI

業務用布団乾燥機とは

業務用布団乾燥機とは、コインランドリーやその他各種施設などで使用される布団専用の乾燥機です。

敷き布団専用乾燥機や、マットレス乾燥機などがあり、シングル布団1枚用の小型のものから複数枚の布団乾燥が可能な超大型のものまで様々なものがあります。家庭用の、布団に温風を送り込んで乾燥させる小型の機械とは異なり、業務用の布団乾燥機は、布団を丸ごと入れるボックス型の装置です。また、ドラム型の業務用洗濯乾燥機の中にも、布団の乾燥に対応しているものがあります。

業務用布団乾燥機の使用用途

1. 概要

業務用布団乾燥機は、コインランドリーやクリーニング店など、洗濯乾燥を業務として行う施設で導入されています。通常の洗濯乾燥機と異なり、布団乾燥機は数十分の短時間で布団の乾燥を完了することが可能です。

また、寝具を大量に使用する各種施設 (病院、福祉介護施設、公共施設、ホテルなど) でも導入されています。大量の寝具を短時間で効率的に乾燥させ、カビやダニの発生を防ぎ、衛生的に管理することができます。

2. 業務用布団乾燥機で得られる効果

敷き布団は、一晩にコップ約1杯~1.5杯分の汗を吸い取っていると言われており、アレルゲンとなるダニやカビの温床になる場合があります。アレルゲンとなるダニは掃除機や家庭用の洗濯機では除去することができず、天日干しではなかなか死滅させることができない場合もあります。

ダニを死滅させるには50度以上の熱で20~30分間温める必要があるとされており、業務用布団乾燥機が有効です。また、ダニだけでなく、細菌も高温殺菌され、除菌効果も期待できます。

業務用布団乾燥機の原理

1. 敷き布団専用乾燥機

コインランドリーなどで使用されている敷き布団専用乾燥機は、大きなボックス型の形状をしており、中の三角台に敷き布団1枚を掛けて固定します。ふとん全体に約18,000個の通気穴が面するようになっており、この通気穴から100℃以上の熱風が送り込まれ、乾燥が進行します。必要な乾燥時間は、ポリエステル100%の敷布団1枚あたりにつき、約20~30分、綿の敷布団で約50~60分です。

2. 家庭用布団乾燥機との違い

家庭用布団乾燥機は、小型の本体機器に付属したホースを布団のあいだに入れて、ホースから出る温風を送り込む (もしくは、乾燥マットを用いて温風を送り込む) 仕組みです。

一方、業務用布団乾燥機は、布団全体を装置に収め、丸ごと熱風で乾燥させます。家庭用布団乾燥機が基本的に電気式であるのに対し、業務用布団乾燥機はガス式で強力な乾燥機能を持ちます。短時間で効率的に乾燥を行うことができ、ダニや細菌の死滅効果も高いです。

業務用布団乾燥機の種類

1. 概要

業務用布団乾燥機には、上記で挙げた敷き布団専用乾燥機の他にも、平面乾燥を行う製品、3〜8枚などの複数枚の乾燥が可能な大型の施設用製品や、マットレス・布団兼用の乾燥機など、様々な製品があります。

基本的には熱風乾燥ですが、中には消毒薬を併用して、ダニや細菌を死滅させることができる製品や、スチーマー機能を備えている製品もあります。

コインランドリー用の製品では、決済機能が搭載されており、硬貨による決済などが可能です。また、感染症対策としてタッチレスパネルを採用している製品もあります。

2. リフレッシュスチーマー

リフレッシュスチーマーとは、布団乾燥機の一種ですが、高温のスチームで消臭と除菌を行うことができます (乾燥のみのコースも選択可能) 。スチームを使用することにより、細菌の除菌効果、ダニの死滅効果において、より高い効果を得ることが可能です。また、消臭除菌剤を併用して噴霧することもできます。

本記事は業務用布団乾燥機を製造・販売する株式会社TOSEI様に監修を頂きました。

株式会社TOSEIの会社概要はこちら