床材剥がし機

監修:有限会社金装

床材剥がし機とは

床材剥がし機とは、建物内装の床材の撤去作業に使用される機械です。

リフォームなど、建物の内装を撤去する際には、床材を剥がすことが必要になります。床材剥がし機はそのような際に使用される機械です。フロアスクレーパーと呼ばれる場合もあります。刃物を用いて、ビニル床タイルや、CFシートなどを撤去することが可能です。手押し式、搭乗式、油圧式、エンジン式、バッテリー式などの種類があります。床材剥がし機を利用して床材を剥がして分別することで、各種工事における産廃コストの削減にも貢献します。

床材剥がし機の使用用途

床材剥がし機は、主に建物の解体やリフォームにおける床材の撤去作業に使用されます。建物自体の解体の他、内装解体、改修工事など、様々な工事で利用可能です。

床材剥がし機は、低騒音、軽量、無臭で粉塵のでないものが多いため、様々な施設の工事で利用可能です。使用例として、下記のようなものがあります。

  • マンション修繕工事
  • 複合商業施設
  • スーパーマーケット
  • 飲食店
  • ホームセンター
  • ドラッグストア
  • 家電量販店
  • 学校
  • 立体駐車場
  • 建物屋上

また、浸水や地震などの災害時において、被災した店舗内の床材撤去などにも活用されており、このようなケースで早期営業再開に貢献することも可能です。

床材剥がし機の原理

1. 概要

床材剥がし機は、先端に前後運動する刃が付いており、走行しながら前方の床材を剥がします。多くの製品で刃物入斜角調整が可能です。普通刃、シート刃、強力刃など、通常、複数種類の替刃があり、床材に合わせた専用刃が用意されている場合もあります。

また、床材剥がし機での作業後細かい床材や塗膜、接着剤が残っている場合には、床研磨機が使用されます。

2. 床材剥がし機で剥がせる床材

床材剥がし機では様々な床材を撤去することが可能です。主な床材の例は下記の通りです。

  • ビニル床タイル
  • Pタイル
  • CFシート
  • カーペット
  • 長尺シート
  • エポキシ材
  • 屋上防水シート、アスファルト防水、各種防水材
  • 屋上ゴムマット
  • ゴムチップ
  • 木材床
  • セラミックタイル
  • ウレタン材

床材剥がし機の種類

床材剥がし機は、手押し式や搭乗式、油圧式やバッテリー式などの種類があります。それぞれ、違った特徴を持ち、用途に応じて使い分けられます。

1. 手押し式

手押し式とは、手で押して走行させる床材剥がし機です。コンパクトで持ち運びしやすいことが多いです。通常、防振ハンドルがついているため、手腕の振動が軽減され、刃の運動に妨げられることなく、走行させることができます。特に、階段や通路などの狭い場所の剥離作業に適します。

2. 搭乗式

搭乗式とは、機体に座って操作するタイプの床材剥がし機です。エンジンやバッテリーなどを動力として稼働し、機体は手押し式より重量が大きくなります。最大約1,000kgにもなる機体の全重量をかけて剥がすため、手押し式よりも威力が強く、迅速に作業を進めることが可能です。レバーなどによる操作を行い、製品によってはシートベルトを外すと自動的にエンジンが切れます。

搭乗式の床材剥がし機であっても、小型エレベーターや狭い廊下にも搬入できるものもあり、狭い現場での利用も可能です。

3. 搭乗式床材剥がし機の動力

搭乗式床材剥がし機には、プロパンエンジン式や、バッテリー式などがあります。

プロパンエンジン式は、パワフルな稼働力が特徴で、大規模な現場に向いています。ボンベ缶を取り付けて使用する構造になっており、ボンベ1本でおよそ10〜12時間の稼働が可能です。

バッテリー式は、排気が出ないことが特徴です。1回の充電につき8~12時間稼働することができます。ただし、バッテリーのフル充電には6〜12時間かかります。

4. バックホー取り付け型

床材剥がし機の中には、既存のバックホー (油圧ショベルの一種) の排土板部分に取り付けることで床材剥がし機とすることができるものもあります。床材を剥がしながらバケット作業を行うことも可能です。替刃の種類には、標準刃、幅狭刃、シート刃など、豊富な種類があります。

本記事は床材剥がし機を製造・販売する有限会社金装様に監修を頂きました。

有限会社金装の会社概要はこちら