チケットプリンター

チケットプリンターとは

チケットプリンターとは、チケットを印刷するためのプリンターです。チケット以外にラベル、レシートなどを印刷することができる製品もあります。

印刷物が小さいことから、多くのチケットプリンターは卓上にも置けるくらいの小さいサイズです。印刷方法には、熱転写方式やサーマルドット方式など、サーマル方式が採用されています。ロール紙などを用いて印刷する機種が多いですが、ラベル紙やPETカードに対応している製品もあり、各種ラベルや定期券などのカードなど、多様な用途での印刷に用いられている装置です。

チケットプリンターの使用用途

チケットプリンターは、各種受付や小売店舗のレシートやクーポン券などの印刷に用いられるプリンターです。また、ラベル紙に対応している製品では、各種ラベルの印刷に用いられます。具体的な用途の例は下記の通りです。

  • 催し物における各種チケットの発券 (コンサート、展示会、カンファレンス)
  • 旅行業界やレジャー業界などにおけるチケットの発券
  • 鉄道における定期券や各種乗車券などの発行
  • 空港における搭乗券や手荷物タグの発行
  • 小売業におけるPOSレシート、領収書、保証書、商品券などの発行
  • 運送・倉庫などにおける、出荷ラベル、配送伝票などの発行
  • 官公庁における訪問者ラベルの発行
  • 地図やWeb画面の印刷、ホテル明細書などの発行

チケットプリンターの原理

チケットプリンターの多くはサーマルプリンターであり、熱転写方式や感熱方式 (ダイレクトサーマル方式など) によって印刷が行われています。熱転写方式はインクリボンを使用する印刷方法であり、感熱方式は感熱紙を利用する印刷方法です。

1. 熱転写方式

熱転写プリンターは、熱転写インクリボンを使用し、サーマルプリントヘッドの熱でインクリボンのインクを紙に転写する印刷方式です。ラベルの基材によっては、熱、薬品などに強いものを作ることができ、耐環境性に優れています。一方、感熱方式に比べてプリンターの大きさは比較的大きいくなる傾向にあります。

2. 感熱方式 (ダイレクトサーマル方式)

ダイレクトサーマルプリンターは、熱によって化学反応で発色する感熱紙を使用して、サーマルプリントヘッドの熱によって直接印字する方式です。ランニングコストが安く、プリンターを小型にしやすい特徴があります。一方、感熱紙は、熱や薬品により変色しやすく、長期保存にはあまり向きません。基本的には単色での印刷となります。

チケットプリンターの選び方

チケットプリンターは、様々なメーカーから多様な種類の製品が販売されています。下記の点を踏まえ、用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。

1. 用紙

チケットプリンターは、通常ロール紙に印刷を行いますが、中にはPETカードへの印刷に対応し、乗車券や定期券などを発行できる機種もあります。印刷幅は、単一幅に対応している製品のほか、25mm前後から115㎜前後まで幅広く対応している製品もあります。特に、幅の広い110mm前後の用紙では領収書、配送伝票、保証書などに適しています。

また、紙厚65μm~150μmまで広く対応している機種もあり、厚紙対応の機種では高級感のあるしっかりとしたチケットを印刷したり厚紙ラベルを印刷したりすることが可能です。

2. 印刷解像度・文字種・印刷速度

チケットプリンターの解像度は200〜300dpiであることが多いです。解像度が高いほど、印刷の速度は遅くなります。用途と予算に合わせて適切なものを選ぶ必要があります。また、また、印刷したい内容に対して文字種類が十分に用意されていることが必要です。英数字、国際文字、半角漢字、JIS第一/第二水準漢字、JIS C 6226-1983、などの他、機種によっては中国語、ギリシャ語、ポーランド語、ロシア語、スカンジナビア語、トルコ語などが標準搭載されている場合もあります。

また、A4サイズの印刷データを112mm用紙幅に縮小して印刷することが可能な高解像度機種では、Web画面、ホテル明細書などを鮮明に印刷することが可能です。

3. カッター

チケットプリンターの多くはオートカッターが搭載されていますが、中にはそうでないものもあるため注意が必要です。また、カッターの種類を一体型と分離型から選択することが可能になっている機種もあります。

4. ソフトウェアと外部接続

チケットプリンターは、パソコンへの接続が想定されている製品の他に、プリンタ内部のプログラムにより、バーコードリーダーなどの周辺機器と接続するのみで印字可能なものがあります。

いずれにせよ利用に際して何かしらの機器やネットワークに接続することが前提であるため、通常LAN、USB、WLANなどのポートが備えられています。また、一部の製品では無線LANやBluetooth接続に対応しています。

参考文献
https://star-m.jp/products/s_print/tsp800ii/index.html
https://satoasiapacific.com/ja/product/%e3%83%81%e3%82%b1%e3%83%83%e3%83%88/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です