気象観測システムとは
気象観測システムは、風速や、雨量・気温・湿度・風向きなどの気象に関連するデータを自動で収集できる機材です。
複数の項目が測定できるセンサーを現場に設置することで、以前は有人で行っていた観測も、無人で行うことができるようになりました。気象観測システムは、消防・地方自治体をはじめ、工場や建築現場などの産業分野から、研究機関まで幅広く利用されています。雨や風に関係する気象データのみならず、Webカメラがついたものも開発されています。既製品も販売されていますが、ユーザーの用途に合わせてオーダーメイドできるものが多いです。
気象観測システムの使用用途
気象観測システムは、複数の気象観測センサーを兼ね備えており、無人で運用できるため、あらゆるシーンで使われています。農業や研究機関など、気象データのモニタリングそのものを目的とした用途から、河川・沿岸の監視といった、消防や地方自治体における防災向けの気象情報を目的としたシステムや、交通事故防止を目的とした、雨量や風速のモニタリングにも、気象観測計は活用されています。
また、近年は夏場の暑さが顕著になっているため、建設現場や野外イベントにおける熱中対策として、暑さ指数(WBGT:Wet Bulb globe temperature)の表示が組み込まれたシステムも活用されています。
気象観測システムの原理
気象観測システムは、気象観測のためのセンサー、得たデータを保存するための記録計(データロガー)、通信機器から構成されます。電源を確保することが難しい環境でも観測できるように、記録計の省電力化や、電池電源への対応などの工夫がなされてきました。気象観測システムにおける、温度や湿度、風速等の観測方法や原理は、項目ごとに異なります。項目ごとのセンサーを必要に応じて選定し組み合わせて、記録計や電源と共に設置します。また、データの出力方法も様々です。データが本体にそのまま保存されるものから、データに応じて警報を出すもの、通信機能を持ちクラウド上への自動アップロードが可能な機種も存在します。
近年、地球温暖化や異常気象の頻発により、局所的な気象観測が必要とされるケースが増えてきました。コストを抑えた簡易型のセンサーを組み合わせた装置から、精度が高く堅牢な高性能の装置まで、選択の幅が広がったため、気象観測データを入手するハードルが下がり、農業施設や地方自治体等にとって業務における重要なデータをもたらしたといえます。
参考文献
http://www.sky-system.net/weather-observation.html
http://u-sonic.co.jp/product/category/detail/sid:5e5df542-018c-4173-be30-3e67b65d7232/pid:5e5df4f4-e2f4-4ddb-80f3-3e2ab65d7232
https://www.wics.co.jp/気象観測システム/
https://fieldpro.jp/word/word-system/
https://www.wics.co.jp/observation-system/