アセタールとは
アセタールとは同一炭素がエーテル結合を二つ有する構造を持つ化合物の総称であり、一般的な構造式としてはRCH(OR’)2であらわされます。また、このような構造をもつ代表的な化合物であるアセトアルデヒドのジアセタール、すなわち1,1-ジエトキシエタンの略称として用いられることもあります。
後者の1,1-ジエトキシエタンは、無色の揮発性液体であり、GHS分類において引火性液体、眼刺激性、特定標的臓器毒性(単回ばく露)に分類されています。また、法規制は、労働安全衛生法において危険物・引火性の物、また消防法において第4類引火性液体に指定されています。
アセタールの使用用途
一般的なアセタールの使用用途は、樹脂原料、有機合成における保護中間体などが挙げられます。また、アセタールを略称として有する1,1-ジエトキシエタンは、有機溶剤や合成香料の原料として用いられます。
アセタール構造を有する樹脂は、一般にアセタール樹脂、ポリアセタールと呼ばれ、モノマーであるホルムアルデヒドの重合によって製造されます。強度、弾性率、耐衝撃性に優れたエンジニアリングプラスチックとして広く用いられているポリマーのひとつです。