炭化タンタル

炭化タンタルとは

炭化タンタルとは金属タンタルと炭素の化合物を指します。組成式はTaCとなります。
また、融点は、3740℃~3880℃と非常に高く、非常に硬度が高いことが特徴です。

引っかいたときの硬さを表すモース硬度は、9-10の硬度になるため、モース硬度的にはダイヤモンドに次ぐ硬度があります。

特性としては、水、希酸、希アルカリには溶けることはありませんが、硫酸やフッ化水素には若干反応します。また、炭化タンタルは、化合物ですが、金属と同程度の電気伝導性を示します。

このように、炭化タンタルは、高耐熱性や電気的導電性があるため、応用できることが多く非常に期待されています。しかし、通常の炭化タンタルは、粉末状で存在しています。

このため、工業的に利用する場合には焼結する必要があるのですが、炭化タンタルは、高融点であるため、従来のホットプレス法では十分な焼結体を作ることが困難でした。しかし、放電プラズマ焼結法などの新しい加工方法により高品質の焼結体を作る方法が期待されています。

炭化タンタルの使用用途

炭化タンタルは、高耐熱、高硬度の特徴があるため、多様な応用があります。
まず、炭化タンタルは、焼結によりサーメット(超高合金)の材料になります。

また、高耐火性、高硬度の特性から耐火性セラミックや切削工具の部品、超硬工具、切削工具、耐摩耗工具など、工業製品として使用されることが多くなります。

特に近年では自動車用部品加工用の装置部品に使用されることが多くなっています。その他には、炭化タングステン合金の添加して超硬合金の製造などに使用されています。

また、その融点の高さを利用して高温炉の製造メーカーに向けて高温発熱体のコーティングなどに使用しています。

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