ヒドロキシラジカル

ヒドロキシラジカルとは

ヒドロキシラジカルは、ヒドロキシ基に対応するラジカルです。化学式•OH で表されます。正確にはヒドロキシルラジカルとよびます。なお、遊離基・OHや原子団OHをヒドロキシルラジカルとよびますが、陽イオンOH+は、ヒドロキシリウムイオンです。また、陰イオンOH-は、水酸化物イオンとよび、配位子の場合にはヒドロキシド、またはヒドロキソで表します。化合物中の置換基-OHは、ヒドロキシ基と呼びます。

ヒドロキシラジカルは、酸素が3電子還元された形のラジカルであり、活性酸素の一種で最も反応性が強く、最も酸化力が強いものです。糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応します。反応性がきわめて高いため、通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅します。

ヒドロキシラジカルの使用用途

ヒドロキシルラジカルは、種々の化学反応中に生成し、酸化反応を起こし速やかに消滅します。

生体外においてヒドロキシルラジカルは、過酸化水素への紫外線の照射や、酸性条件で過酸化水素と二価の鉄化合物を触媒的に反応させる方法(フェントン反応)によって生成されることが知られています。

生体内では、ヒドロキシルラジカルは、ミトコンドリア内部や細胞内において生成し、ミトコンドリア機能障害、細胞障害を誘発し、ガン、パーキンソン病、認知症といった難病の原因のひとつとして知られています。生体内でヒドロキシルラジカルを捕捉する抗酸化物質としては、水素、β-カロテン、α-カロテン、ビタミンE、尿酸、リノール酸、システイン、フラボノイド、グルタチオンが知られています。

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