ケーブルリール

ケーブルリールとは

ケーブルリール

ケーブルリールとは、ケーブルを配線するときに使用するリールです。

電線やホースなどの線形のものを巻き取るための枠をリールと言い、ケーブルリールは、ケーブルを巻き取るリールを言います。ケーブルリールには、手動で巻き取るタイプと、自動で巻き取るタイプがあります。自動で巻き取るタイプは、オートリールと呼ばれ、ぜんまいばねやモータにより、ケーブルなどを巻き取るものです。

工事現場など限られた場所以外に電源が無い場合には、コードは50m以上の距離を伸ばすことがあります。ケーブルリールの採用により、ケーブル使用後の巻取時間が短縮でき、作業の効率化・省人化の実現が可能です。また、 ケーブルリールを使用すると、ケーブルの「よれ」を取る必要がないので、作業効率がアップします。

ケーブルリールの使用用途

ケーブルリールは、数メートルから数10メートルまでの電源配線やLANケーブル、光配線ケーブルなどを接続する場合に使用されます。

工事現場などで電源を確保できる場所は、建築物の壁面か発電機などに限られており、作業場所から距離が離れている場合も珍しく有りません。また、工事現場などで使用するコードは簡単に断線しないように皮膜が厚く作られているため、折りたたんで運搬するには重量面で非常に困難です。

そこでケーブルリールにより、配線の展開および収納の時間を短縮でき、運搬も容易であるため、建設業などでは頻繁に使用されます。 

また、LANケーブルや光ファイバーなどの配線工事の時に、ケーブルリールを使います。よれ取り作業が不要で作業の効率アップが可能です。

ケーブルリールの原理

ケーブルリールの巻き取り機構には、手動式、ばね式、モータ式があります。

ばね式の場合は、ケーブルを展開する際に、リール内部のぜんまいばねが変形することで弾性エネルギーを蓄え、収納する際には、ばねの復元力によりケーブルを回収していきます。

モータ式の場合は、モータによりリールを回転させるため、大きな出力でケーブルの巻き取りが可能です。モータ式のケーブルリールは、ケーブルの重量や巻き数が非常に大きい場合など、ばねの力では巻き取れない規模のリールに使用されます。

ケーブルリールのその他情報

 1. ケーブルリールによる災害

ケーブルリールを使用する際に起きやすい災害は、過剰な負荷による火災が挙げられます。ケーブルリールの場合、リールに巻いたままで使用すると、完全に伸ばした場合ほどの電流量は保証されていません。この内容を知らずに使って火災が発生した事例があります。したがって、ケーブルリールを使用する際には、表示の電流量を超えないことを確認した上で、完全にケーブルを伸ばした状態での使用が必要です。 

2. ケーブルリールのタイプ

縦型、横型、縦横兼用型の3種類があります。兼用型が便利です。

3. VVFケーブルのサイズ

ケーブルリールに使えるケーブルは、断面積0.75mm2以上の電線です。ケーブルではVVF1.6mm×2C、VVF1.6mm×3C、VVF2.0mm×2C、VVF2.0mm×3C、VVF2.6mm×2C、VVF2.6mm×3Cなどです。

4. ケーブルの繰り出し

ケーブルを繰り出すところは、内側用、外側用、内外兼用があります。ケーブルリールは一般的に外側から繰り出し、ケーブルのシュリンク包装を破って使用します。内側用はシュリンク包装の取り外しは不要です。

5. その他のタイプ

  • ブレーキ付き

ケーブルを引き出すと最後にブレーキがかかります。ケーブルリールを早く回転させた場合、惰性でリールが回転し、不要なケーブルも外に出てしまいます。これを防止するため、負荷が無くなるとブレーキがかかる機能です。

  • 積み重ね型

ケーブルリールを積み重ねられるタイプです。作業スペースがない場合は、積み重ねて使用できます。

  • 回転補助台

回転補助台のオプションがあります。横型タイプで床に置いて使うタイプは、ケーブルを引っ張る方向に回転させる必要があり、回転補助台を使用すると、繰り出し方向を自由に変えられます。

  • ケーブルカウンタ

ケーブルを引き出した長さを測定できるオプションです。マルチケーブルリールとブレーキ付リールに取り付けられます。メリットは、ケーブルの残量が分かることです。

参考文献
https://www.suzaki.co.jp/reel.html

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