シリンダーゲージ

シリンダーゲージとは

シリンダーゲージ

シリンダーゲージとは、穴の内径を高精度に測定するための器具です。リングゲージとの比較によって内径を測る比較測定具であり、ミクロン単位の差でも判別することが可能です。

穴に測定部を差し込むと、案内板が測定子を穴の直径部分まで導き、測定子が穴の内径に合わせて伸縮します。この時の測定子の変位を内部のカム機構が1対1で直角変換し、それを指示器であるダイヤルゲージに伝えることで、変位量を数値として読み取ることができます。

シリンダーゲージの使用用途

シリンダーゲージは主に、穴の内径を測定する際に使用します。測定部に装着するロッドやワッシャーには様々なサイズがあるため、測定する穴の内径に合わせて調整することが可能です。ただし、測定には基準となるリングゲージが必ず必要となります。

また、測定部から柄の部分までの長さが比較的長いというのも特徴の一つです。そのため、長物ワークや大きな鋳造品の深穴など、三点マイクロではなかなか届かないような深い穴の径でも簡単に測定することができます。

シリンダーゲージの原理

シリンダーゲージによる測定を行う際は、まず0点合わせを行う必要があります。

例えば、対象の穴径が20mmのものを測定する場合には、同じく20mmのリングゲージを用意し、測定部のサイズも20mmに合わせて調整します。測定部をリングに差し込んだ時に、ダイヤルの指針が時計方向いっぱいにきた位置を0点として合わせます。これで0点合わせは完了です。

その後は、対象となる穴の部分に測定部を入れ、0点合わせの時と同様にダイヤルの指針が時計方向いっぱいにきた時の値を読み取ります。仮に、この時の数値が0点より右に0.03mmだったとすると、この穴の内径は20.00-0.03=19.97(mm)ということになります。逆に、0点よりも左に0.03mmだったとすると、20.00+0.03=20.03(mm)という値になります。

シリンダーゲージは測定までのセッティング作業も多く、初めて扱う人にとっては難易度の高い測定器具です。とはいえ、慣れてくると素早くかつ正確に測定する技術が身に付くため、早めに使い方を覚えておくと良いでしょう。

参考文献
https://teclock.co.jp/ja/product/bore-gauge/
https://www.monotaro.com/s/pages/cocomite/091/
https://www.goo-net.com/pit/magazine/110340.html

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