リーマー加工下穴とは
リーマー加工下穴とは、リーマー加工前の下処理加工です。リーマー加工による最終寸法より細かな下穴処理を実施します。そのため、精度の高い穴(滑らかで真円)を加工することが可能になります(手作業、機械作業と同様)。
ただし、下穴による取り代が細かすぎると仕上げ不良が発生します。一方、取り代が大きすぎると切り屑(バリ)による施工性が悪化に直面します。そのため、取り代をリーマーの種類や加工材料によって適切に選定することが不可欠になります。
リーマー加工下穴の使用用途
リーマー加工下穴の使用用途は、前述の通り、リーマー加工精度を向上させることにあります。ただし、リーマーの種類や加工材料によって、下穴の取り代を適切に設定する必要があります。
そこで、参考としてリーマー直径に対する取り代(直径)を記載します。
- 「リーマー直径=5mm以下の場合、取り代=0.1~0.2mm」
- 「リーマー直径=5~20mmの場合、取り代=0.2~0.3mm」
- 「リーマー直径=20~50mmの場合、取り代=0.3~0.5mm」
- 「リーマー直径=50mm以上の場合、取り代=0.5~1.0mm」
となります。なお、実際にリーマー加工を実施する必要がある場合は施工業者と十分に協議の上、決定する必要があります。
リーマー加工下穴の種類
リーマー加工下穴の原理は、一般的にドリル(穴あけ工具)を専用の機械に取り付けて、回転・軸方向に上下させることで非常にシンプルです。
また、加工時には回転速度、掘削速度、1回毎の削り量などにより制御することが可能です。ちなみに、機械を使用する場合は、マシニングセンタ等の工作機械によりNC加工(専用コマンド用いる)をすることにより手作業より高精度の加工を実現可能です。以上のように、リーマー加工下穴処理を実施するとリーマー加工精度が向上します。
最後に、そもそもリーマー加工とは何かといいますと、加工した穴とはめる軸との組合せ(嵌め合い)のために、下穴処理した内側をより精工に、軸中心でより精度の高い穴開け加工になります。そのため、下穴加工後にリーマー加工を実施する必要があります。リーマー加工では、刃付の工具を回転させリーマー加工下穴に接触させることで、内側の表面のみを切削するため、高精度の穴開けが可能となります。ちなみに、リーマー加工は、±0.01mm程度の寸法精度が要求される場合などに施工します。