高周波グラインダーとは
圧を増強する高周波発生器(インバーター電源)を接続した研磨機です。
基本的に出力が高いため、鋼材や凹凸の激しい資材面に対して適用できます。また、一般的なグラインダーは、研磨面の摩擦が高いと回転速度が落ち、研磨ムラが生じます。
しかし、高周波グラインダーは、出力電圧を一定に保持できるため、均一な研磨ができることも特長のひとつです。一般的には、ハンディタイプが主流でディスクサイズに大きな差はありません。一方で、インバーター電源の仕様によって、作業能力が大きく変わります
高周波グラインダーの使用用途
出力の高さから「大量生産ライン作業」「作業面積が大きい工事現場」などにおいて、溶接や塗布後の仕上げに利用されています。
具体的な使用例として「鉄工」「製缶」「鉄骨」「橋梁」では、溶接後のビート削りや鋼板の面取り、ステンレス溶接後のビート削り等に利用されています。橋梁補修工事では、塗料やタール落しとしても活用されています。鋳物のバリ取りにも頻用されている道具です。
高周波グラインダーの選び方
〇高周波発生器(インバーター電源)
- 作業負荷、作業効率
作業負荷によって、適切な出力側出力容量の設備を選択する必要があります。一般的には、3~4kVAの仕様のものを選ぶのが良いでしょう。さらに負荷をかける場合は、10kVAを超える出力容量の設備が好ましいです。
2つ以上の高周波グラインダーを接続できる仕様もあり、インバーター1台で複数の箇所を作業することができます。作業効率と費用の面から最適な組み合わせを選ぶ必要があります。 - 費用面
一方で、出力容量が大きいほど費用がかかります。安価なタイプは、約10万から20万円で購入が可能です。高額な型式になると、50万円以上も必要になる物もあります。 - 安全面、メンテナンス面
出力が小さい方が、騒音・振動の面で好ましい場合があります。また、防塵構造である仕様を選択すると、故障回避により長期利用、メンテナンス費用の削減が期待できます。
〇グラインダー砥石
研磨・削りには大きく3種類の先端工具が存在します。鋼材やステンレスなどの金属材料には研削砥石を利用します。
さらに硬度の高い素材や「コンクリート」「石材」「ブロック」「レンガ」に対しては、ダイヤモンドカップがよく用いられます。
一方、塗装関連の面取りや表面仕上げには、研磨ディスクが適しています。また、ディスク材料には、最高使用回転数が規定されています(一般的には、80m/s)。高速グラインダーの仕様にあった物を選択する必要があります。