タングレスインサートとは
タングレスインサートは、タングがないインサートねじ(雌ねじ補強、補強部品)です。
従来のインサートねじには、タングが存在しており、補強のために雌ねじへ挿入後、タングを折り取る工程が必要でありましたが、タングレスインサートはこのタングが存在しないため、専用の工具によりインサートを挿入するだけで補強が完了します。
その特徴により、様々なコストカットや作業により発生する欠損等を大幅に削減することが可能となります。
タングレスインサートの使用用途
タングレスインサートは対象となる雌ねじに挿入することで補強を行います。
挿入方法は専用の挿入工具を用いて、挿入工具の爪にタングレスインサートを引っ掛けて挿入を行います。
対象となる軽金属あるいは樹脂等に雌ねじとなる下穴をあけ、そこに対して垂直に雌ねじに沿う形でタングレスインサートを回して挿入を行います。
取り外しも容易に行え、取り外しの際には工具の爪をタングレスインサートに引っ掛けて、挿入時とはタングレスインサートを逆に回すことで取り外しを行うことができます。
タングレスインサートの特徴
タングレスインサートを使用することで、従来のインサートねじと比較し、様々なメリットを受けることができます。
- タングを折り取る必要がない。
従来のインサートねじはタングが存在しており、挿入後、タングを折り取る必要がありました。その為、その際に発生する衝撃により、雌ねじとのピッチがずれてしまったり、折り取った先のタングが機器等に混入することで、機器に異常が発生するなどがあり、そのため折り取ったタングを保管・確認するといった作業が発生しますが、タングがないことによりこれらの作業が無くなります。
また、タングを折り取るといった作業が発生するため、作業時間がかかっておりましたが、折り取る必要がないため、作業時間の削減を行うことができます。
- 方向性が存在しない。
タングレスインサートには方向性が存在しない為、挿入時に方向を確認するための手間が省け、作業時間の削減を行うことができます。 - 母材を傷つけない
挿入及び抜き取りが容易なため、挿入先である母材を傷つける心配がありません。