シアン酸とは
シアン酸とは、分子式 CNHOで表される化合物です。構造異性体として、イソシアン酸 (H-N=C=O) と雷酸 (HO-N=C:) の存在が知られています。
化学式はHOCNであり、分子量は43.025です。
沸点が23.5℃であり、室温に近いため、常温では液体または気体として存在しており、液体の場合は酢酸に似た臭いを持ちます。
水にわずかに溶解し、酢酸よりやや強い酸です。
シアヌル酸を不活性ガスの雰囲気で加熱し、発生する気体を急冷捕集すると得られます。
シアン酸の使用用途
シアン化水素は、殺虫剤の他にも、化学兵器として使用されてきました。
シアノ基は、非常に反応性が高く、炭素鎖を成長させる、生物学的に重要な有機化合物の出発物質と考えられています。
シアン化ナトリウムなど無機シアン化物の合成やメタクリル酸メチル、ヘキサメチレンジアミン、乳酸および乳酸エステル、α(アルファ)‐アミノ酸その他EDTA(エチレンジアミン四酢酸)などポリアミノカルボン酸の合成に用いられ、殺虫剤などにも使われています。