アジピン酸ジヒドラジドとは
アジピン酸ジヒドラジド(Adipic dihydrazide)とは、ADHと略され別名アジポジヒドラジドと言われるセバシン酸ジヒドラジドやドデカンジオヒドラジドなどと並ぶヒドラジド化合物の一つです。
アジピン酸ジヒドラジドは、常温では白色の粉末若しくは結晶の塊で水に溶ける性質をもち架橋剤として知られる物質で、CAS RN®1071-93-8、分子式C6H14N4O2、分子量174.20、融点180~182℃、沸点305.18℃で、適切な条件下では化学的に安定なことで知られています。
アジピン酸ジヒドラジドの使用用途
アジピン酸ジヒドラジドは、ヒドラジド化合物の一つとして同化合物がもつ高い反応性や低温での硬化などといった特性を生かし、塗料や接着剤などの分野で広く使われている熱硬化性樹脂であるエポキシの潜在性硬化剤として使われています。
アジピン酸ジヒドラジドは、ヒドラジド化合物を複数使用してエポキシ樹脂の硬化温度や硬化速度といった特性の調整にも使われているほか、熱可塑性樹脂であるケトン基含有アクリルエマルジョンの架橋剤としても利用されています。