シャーとは
シャーは、金属の板をカットするための電動工具です。金切ハサミでカットする作業が、電動化によって、効率的に行うことができます。シャーは、主に板金加工の現場で使用され、曲率(凹凸)のある物より、フラットな物をカットするのに向いています。
シャーの上下についた二つの刃は、材料を挟み込んで、剪断(せんだん)力を使って、材料を切断します。シャーは、挟み込む動作を繰り返し行うことで、短時間のカットを可能にします。
上記の剪断力を使ったカットは、シャーリング加工と呼ばれます。下記は、一般的なシャーリング加工の特徴です。
- 切りくずが出ない
- 材料の反り、バリが出やすい
シャーの使い方
カット前の準備として、シャーは、電源(バッテリー)と繋ぎカットする材料の厚みに調整します。
起動したシャーの先端を材料に押し当てると、材料が切断されます。曲線を描いてカットする場合は、ハサミを使うようにゆっくり動かします。
シャーは、手前から奥に向かって動かしていきます。
シャーを使用する場合、以下のことに注意して作業しましょう。
- シャーの刃先に触れて怪我をしないように、刃先を調整する際は、必ず電源をOFFにします。
- カット中は、シャーの刃先へ手を近づけないようにしましょう。
- カットの進行方向には、手を置かないようにしましょう。
シャーの選び方
シャーを選定するうえで重要なポイントは、シャーの種類と材料について検討することです。
カットの用途に応じて、2種類のシャーを使い分けると良いでしょう。
- ハンドシャーは、短時間で切り抜くことができます。その反面、反りやバリが発生しやすいです。
- ストレートシャーは、まっすぐにカットしたい時に使います。ハンドシャーと比べてストレートシャーは、切りくずがでやすく、バリがでにくいです。
シャーが材料の厚みと材質に対応しているかを確認する必要があります。材料の厚みは、ステンレスであればハンドシャーがMax2.5mm、ストレートシャーがMax1.2mmまで対応しています。材質には、銅、アルミ、ステンレスがあります。
その他に、シャーには、「電源式」と「充電式」があります。使用時間、場所などを考慮して、電源/充電のどちらが良いかを検討するのが良いでしょう。
- 電源式は、電源が確保できない場所では使えないため、作業場所が限定されます。
- 充電式は、事前に充電が必要ですが、作業場所が限定されません。