ゲージとは
ゲージとは、簡易的に使用可能な測定具のことを指します。
専門的な測定機器の場合、技術や知識、個人の習熟度によって測定値に影響がでます。
しかし、ゲージを使用することで精度良く、使用者を選ばずに測定が可能です。測定の対象形状により、対応した様々なゲージがあります。ゲージの多くはそれ自体が精度良く製作されています。そのゲージ自体の精度によって測定が可能になります。よって、可能な限り精度を保持するような保管や使用方法も重要です。
ゲージの使用用途
ゲージは、測定する対象物により様々な種類があります。測定対象によって適切なゲージを選択する必要があります。
例えば、幅を計測したいとします。その場合は、主にブロックゲージを使用します。測定する幅に合わせてブロックゲージを組み合わせ、その幅に入るか否かで判断します。
他にもスキマゲージやダイヤルゲージ、ラジアスゲージなどの種類が存在します。すきまゲージは、測定物との接地面のすきまを計測できます。R形状を測定したい場合は、ラジアスゲージをします。どのような形状を測定したいかという部分を明確に見定めることが重要です。
また、ゲージを使用する際に重要なことの1つとして、保管や使用方法があります。ゲージは、ゲージ自体の精度によって測定精度を担保しています。
- 雑に置いて他の物にぶつける。
- 環境の悪い場所で保管し、錆を発生させる。
- 手を滑らせて落とす。
上記のように扱うとゲージ自体の精度が下がり、測定の精度も悪くなります。ゲージの保管や使用には充分注意を払いましょう。
ゲージの選び方
ゲージは、測定する形状により選択肢が変化します。また、JIS規格により定められた等級が存在します。同様のゲージであっても、使用目的によって等級が変わるので、等級に関しても調べる必要があります。以下に、数種類のゲージを参考として挙げます。
- ブロックゲージ
ブロックゲージは、幅が決められたブロック形状のゲージです。ブロックゲージ同士を組み合わせて幅を測定します。また、マイクロメータのような測定器の精度確認にも使用可能です。等級はK、0、1、2の4等級あります。加工品の測定か、もしくは検査機器の精度点検に使用するのかで、等級も変化します。 - フィラーゲージ(すきまゲージ)
すきまゲージは、厚みが異なる薄い金属板です。すきまを測定する際に使用します。すきまに対してフィラーゲージが入るか否かで測定します。フィラーゲージも厚さによって、寸法許容差があります。 - ラジアスゲージ
ラジアスゲージは、曲線部の形状を測定します。曲線部にラジアスゲージをあて、隙間やガタツキがないかを確認します。凸形状と凹形状の両方があります。 - ピンゲージ
ピンゲージは、円柱状のゲージです。主に、小径穴の測定に使用します。穴に入るか否かで測定します。 - ねじゲージ
ねじゲージは、加工したネジが許容公差内で製作されているかを測定できます。通しと止めの2種類があります。通し側がスムーズに通り、止め側が入らずに止まるかで判断します。