エアータッカーとは
エアータッカーとは、木工や建築作業で木材を固定したり、布や断熱材などを張るのに使われる工具です。
打ち込む針はステープルと呼ばれ、ホッチキスの針に似た形状をしています。エアータッカーでは、エアーコンプレッサーから送られてくる空気の圧力でステープルを打ち込むタッカーです。
トリガーを引くことでステープルが発射されるため、力を必要とせず簡単に素早くステープルを打ち込めます。
エアータッカーの使用用途
エアータッカーは一般的なDIYから専門的な現場まで幅広く使われる工具です。DIYでは、椅子のカバーの張り替えや壁紙の張り替えなどに使用されます。建築現場では、断熱材や防水シートを張る作業などに使われます。
手で握って打ち込むガンタッカーやハンマーのように打ち付けるハンマータッカーに比べると、ボタンを押すだけで、ステープルを打ち込むことが可能です。そのため、作業効率の向上、仕上がりの正確さや美しさに優れています。
エアータッカーはパワーがありますが、コンプレッサーが必要です。最近は、電動タッカーが取り回しの良さ、機能や充電池の性能向上などの点で、主流になりつつあります。
エアータッカーの原理
エアータッカーは、エアーコンプレッサーを使って空気を圧縮し、それを一気に開放することによる力を利用して、ステープルを打ち込みます。通常のホチキスは、針の先端を折り曲げて対象物を固定しますが、タッカーはコの字のまま刺さって対象物を固定します。ホチキスと同じように、打ち付けたい場所にタッカーを水平に押し当て、ボタンを押します。
打ち付ける針は、幅の広いもの、針の長いもの、針の太いものなど種類はさまざまです。目的に合わせた針を使うことが、仕上がりの正確さにつながります。
エアータッカーの選び方
1. 高圧用・常圧用
エアータッカーには、高圧用エアータッカーと常圧用エアータッカーの2種類があります。高圧用は1.2〜2.3MPa程度、常圧用は0.39〜0.83MPa程度の空気圧で用いられます。
エアータッカーに接続するエアーコンプレッサーにも高圧用と常圧用があるので、統一することが大切です。高圧用エアーカッターは小型軽量でパワーも強いため、打ち込み作業が安定していますが、常圧用に比べ耐久性が弱く、価格が高いという欠点があります。
常圧用エアーカッターは、打ち込みパワーは弱いものの、一度に使用する空気の量が少ないため、高圧用に比べ長時間の使用に向いています。高圧用に比べ価格も安いです。このような特徴から、一般的に、高圧用はプロ用、常圧用はDIY用と言えます。
2. ステープル
エアータッカーのステープルには「4mm幅」「7mm幅」「10mm幅」と異なるサイズがあります。エアータッカーで装填できるステープルの幅は一種類のみです。
また、足の長さも「6mm」「8mm」「10mm」「13mm」「16mm」「19mm」「22mm」「25mm」とさまざまな種類があります。足のサイズは、数種類対応しているモデルが多いです。
エアータッカーの機種によってセットできる「ステープル幅」「ステープルの足の長さ」が異なるので、作業に必要なステープルのサイズを決めてから、エアータッカーを選ぶことをおすすめします。また、メーカーごとにステープルの寸法が異なる場合もあるため、エアータッカーとステー
プルのメーカーは統一する方が安全です。
3. 安全機能
先端を部材に当てないと発射しない機能や、コンタクトアーム (部材に押し付ける部分) とトリガーが同時に作動しないと発射しない機能などの安全機能がほとんどのモデルに付帯されています。
エアータッカーのその他情報
エアータッカーの使い方
マガジンスペースにステープルをセットします。次に、エアーコンプレッサーから圧縮空気を送るエアホースをセットします。ステープルを打ち込みたい場所にエアータッカーの先端部を押し当て、トリガーを引きます。すると、エアーコンプレッサーで圧縮された空気でステープルが発射される仕組みです。
単発打ちの場合、トリガーを離すと、エアホースから空気が送り込まれ、次の発射が可能になります。連続打ちが可能な機種では、はじめにトリガーを引いておいて、その後ステープルを打つ場所に射出口を押し当てることで、連続的にステープルを発射可能です。
なお、作業中断時や使用後は、安全のため必ずエアホースを外し、未使用のステープルを全て抜き取ることが奨励されます。打ち損じて釘がはね返ることがあるため、保護メガネの着用が必要です。