ポリッシャーとは
ポリッシャーとは、先端のディスク状のバフを回転させることにより材料表面の研磨を行う工具です。
他の研磨工具であるディスクグラインダーなどとの違いは、ディスクグラインダーでは比較的粗い研磨しかできないのに対して、ポリッシャーでは車のツヤ出しなど細かい研磨を行うことができる点にあります。
自動車や家具、金属などの表面をピカピカに磨くことが可能です。手作業で磨くよりも効率的に美しい仕上がりを実現します。ポリッシャーは、専門的な職人さんだけでなく、DIY好きな方々にも使われます。
ポリッシャーの使用用途
ポリッシャーの主な用途としては、材料のツヤ出しなどの細かい研磨作業が挙げられます。ディスクグラインダーやディスクサンダーなどの研磨工具では基本的に粗い研磨しかできず、仕上げ作業などには不向きです。
特によく用いられる用途は、自動車やバイクのボディの磨きです。車のボディに傷がついた場合や、色あせた場合にポリッシャーを使うと、新品のような輝きを取り戻すことができます。 また、家具や床、壁などの木材の表面を磨くのにも利用されます。
木材は時間とともに色が変わる特性がありますが、ポリッシャーで磨くことで元の美しい色を保つことができます。 さらに、金属製品の錆びを取ったり、食器や宝飾品をピカピカに磨いたりするのにも有用です。
ポリッシャーの原理
ポリッシャーは電源を接続するとモーターが回転し、その回転力を磨きパッドに伝えることで物を磨きます。磨きパッドは、一定の速度で回転し、その摩擦力で物の表面を磨く仕組みです。
また、磨きパッドには研磨剤と呼ばれる特殊な液体を塗布します。研磨剤には微細な粒子が含まれており、これが物の表面の汚れや傷を取り除く役割を果たします。
このように、ポリッシャーはモーターの力と研磨剤の力を組み合わせて物を磨く原理を利用しています。
ポリッシャーの種類
ポリッシャーには回転方式によって、シングルアクション、ギヤアクション、ダブルアクションの3種類があります。
1. シングルアクション
シングルアクションは、バフが一方向にのみ回転し、研磨力が最も高いタイプです。パワーがあり、広範囲を短時間で磨くことができますが、傷がつきやすいなど扱いが難しいデメリットがあります。
2. ギアアクション
ギヤアクションでは、回転運動に変則的な動きが加わるため、研磨力はシングルアクションに比べて劣りますが、ダブルアクション以上です。材料に傷がつきにくいメリットがあります。
3. ダブルアクション
ダブルアクションでは、回転運動に偏芯運動が加わった動き方をするため、研磨力は最も低くなります。反面、材料に傷がつきにくく、最終仕上げに用いられ、繊細な研磨が行えるメリットがあります。均一に磨きやすいため、初心者におすすめです。
ポリッシャーの選び方
ポリッシャーを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
1. 動力源
ポリッシャーには充電式と電源式の2種類があります。ポリッシャーが消費する電力は非常に大きいため、一般的には電源式の製品が主に用いられます。狭い範囲や短い時間での研磨をする場合であれば、充電式を用いることも可能です。
2. 回転数
ポリッシャーは、製品によってさまざまな回転数があります。回転数が高いほど研磨力は高くなりますが、傷がつきやすくなり、また摩擦熱が発生しやすくなります。
回転数が多い製品では取り扱いに技術を要するため、初心者の方の場合は回転数が低いタイプや調整できるタイプを選ぶことが推奨されます。
3. 磨きパッドの大きさ
大きなパッドを使うと広範囲を磨くことができますが、細かい部分には小さなパッドが必要です。用途に合わせて適切な大きさのパッドを選ぶことが大切です。
4. 重さと形状
長時間使う場合、重さが軽いものの方が疲れにくいです。また、握りやすい形状のものを選ぶと作業がしやすくなります。