集塵丸ノコ

集塵丸ノコとは

集塵丸ノコとは、従来の電動丸ノコに集塵機能を備えた工具です。

材料切断時に生じる粉塵や切りくずを吸引しながら作業ができます。防塵丸ノコとも呼ばれます。

特に粉塵が飛散する石膏ボードやサイディングボードの切断に最適です。作業環境をクリーンに保つため、呼吸器への影響が少なく、作業者を健康被害から守れます。また、掃除の手間も軽減されます。

周囲に粉塵の影響を与えないため、他の作業を並行して進めることも可能です。

集塵丸ノコの使用用途

集塵丸ノコは、粉塵の出やすい石膏ボードやサイディングボードの切断に使用されることが多いです。他にも木材や金属、プラスチックなどさまざまな素材に対応できます。素材に応じて、適切なチップソーを選定することが重要です。

建築現場やリフォーム、家具製作、DIYなど幅広いシーンで利用されています。粉塵や切りくずが飛散しないため、作業現場を汚したくない方や、健康被害を防ぎたい方、掃除をラクにしたい方などに好まれています。

集塵丸ノコの原理

集塵丸ノコの原理

図1. 集塵丸ノコの原理

集塵丸ノコは、集塵機能をもつ吸引口を切断部近くに配置しています。これにより、粉塵や切りくずが飛散する前に吸引されるため、作業環境をクリーンに保てます。

吸引口から吸い込まれた粉塵や切りくずは、本体備え付けのダストボックス、または外付けの集塵機に集められる仕組みです。

集塵丸ノコの選び方

集塵丸ノコを選ぶ際に気をつけるポイントは、以下の3点です。

1. コードタイプ / バッテリータイプ

集塵丸ノコの電源供給には、コードタイプとバッテリータイプがあります。コードタイプは、バッテリーの容量を心配せずに作業できますが、コードがあるため取り回しがやや不便です。

バッテリータイプは、コードに煩わされないため操作性に優れます。作業が長時間になる場合は、予備バッテリーがあると安心です。

2. ダストボックスタイプ / 集塵機接続タイプ

ダストボックスタイプと集塵機接続タイプ

図2. ダストボックスタイプと集塵機接続タイプ

集塵丸ノコには、本体備え付けのダストボックスタイプと、外付けの集塵機接続タイプがあります。ダストボックスタイプは単独で使用できるため、手軽に持ち運べて作業性も良いです。しかし、容量が集塵機と比較して小さく、頻繁にゴミを処分する必要があります。

集塵機接続タイプは、ダストボックスタイプに比べて集塵率が高く、容量も大きいです。集塵機をホースで接続しているため、操作性は若干悪くなります。

3. コンセント連動タイプ / 無線連動タイプ

コンセント連動タイプと無線連動タイプ

図3. コンセント連動タイプと無線連動タイプ

集塵機接続タイプには、コンセント連動タイプと無線連動タイプがあります。コンセント連動タイプは、集塵丸ノコの電源を集塵機から取ることで、集塵丸ノコと集塵機のスイッチを連動させます。

無線連動タイプは、集塵丸ノコと集塵機をBluetooth接続することにより、無線でのスイッチ連動が可能です。

集塵丸ノコのその他情報

集塵丸ノコの使い方

集塵丸ノコの使い方は、大きく分けて以下の4ステップに分けられます。

1. 集塵丸ノコの準備
まず、石膏ボードやサイディングボード、木材、金属など、それぞれの素材に適したチップソーを集塵丸ノコに装着します。次に、切断する材料の厚さに応じて、刃の出しろを調節します。

材料から3〜5mm程度出るのが適切です。外付けの集塵機を使用する場合は、ホースが確実に接続されていることを確認します。

2. 切断作業準備
切断する材料を安定した台に置いて、クランプや万力などで固定します。材料には切断線をけがきます。

切り落とし側が大きい場合、材料がたわんで刃をはさみ、キックバックを起こすおそれがあります。切り落とし側にも受け材などの台を用意が必要です。

3. 切断作業
切断作業は、適切なスピードと進行方向を維持することが重要です。刃に圧力をかけすぎたり、進行方向が曲がったりすると、刃と材料が噛み合いキックバックを起こします。

キックバックが起きてもケガや事故につながらないように、切断線の真後ろには立たないようにします。また、コードやホースなども避けておく必要があります。

4. 切断作業終了後
作業終了後は、ダストボックスや集塵機のゴミを処分します。刃の点検もして、汚れていれば清掃、摩耗していれば交換などのメンテナンスも行います。

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