放熱材とは
放熱材とは温度制御実施が必須な部品等に対して、熱を逃げやすくするための材料になります。
材料の形態としては、ゲル状、コンパウンド、フィラー、接着剤、シート状などで各製品に使用されています。
電子部品に発生する熱は、電子製品の動作を鈍くするだけでなく、動作不良や故障の原因になります。
特に昨今は高性能かつ大規模容量のデータを扱う電気製品が出てきているので、現在の放熱材はいかに効率良く熱を逃げやすくするかに重点が置かれて開発されています。
放熱材の使用用途
放熱材の使用先は、主に電気製品の内部に組み込まれています。
分野はIT、産業装置、家庭用電子機器、自動車、パワーデバイスなど多岐に渡ります。
使用箇所は電気を入れることで、熱が発生し温度が急激に上昇して高温となるマザーボード上のCPUなどです。
特に熱の発生量は製品の特性や使用時間、他の部品との兼ね合いで異なります。
そのため事前にシミュレーションにて発生熱量を計算しておき、熱発生量の多い製品ほど高性能な放熱材を使用します。
放熱材の原理
放熱材は熱を逃がすものなので、熱エネルギーの物理特性と密接な関係を持っています。
熱エネルギーは、電気を流すなどの物理作用によって変換され物体の温度を上げるエネルギーとなります。
そのため物体の温度を下げるには、熱エネルギーを外に移動させる作用ということになりますから、外界いわゆる空気層に熱を逃がすことになります。
しかし空気層は熱伝導率が低いため、高温物体から熱を逃がすのは容易ではありません。ですので放熱材はその役割を担っていることになります。
放熱材は熱伝導率の高い材料になりますので、CPUなどの高温となる部品に塗ったり、貼ったりすることで、熱を放熱材へ移動させます。
放熱材は空気層と接触していますので、放熱材に溜まった熱は空気層へ発散されていきます。
このとき放熱材は空気層へ熱移動しやすくするため、空気との接触面積を大きくするための形状となるよう作られています。
このような過程を得て、電子部品の温度を下げて故障とならないようにしています。