バイメタル

バイメタルとは

バイメタル

バイメタルとは、熱膨張計数が異なる二種類の金属を貼り合わせたものです。バイメタルに温度変化を加えると、熱膨張計数の小さい方の金属はそのままの形状を維持しようとしますが、熱膨張計数の大きい方の金属は膨張または収縮をしようとします。そのため、温度が上がると熱膨張計数の低い金属の側に曲がり、温度が低くなると曲がる方向は逆になります。

この温度変化による湾曲を物理的・電気的に利用したものがバイメタルになります。

バイメタルの使用用途

バイメタルは、金属の湾曲を利用した温度計サーモスタットといった温度センサーとしての用途が主なものです。

特に、ゼーベック効果を利用した熱電対としての利用が有名です。バイメタルを熱電対として利用したものは、貼り合わせる金属の種類によって測定できる温度の幅を変えることができるため、用途に合わせて使用することが可能です。

サーモスタットとしての利用は、金属の湾曲を利用して電気的な接点を開閉することです。センサーの入切のために動力を必要としなくてよいため、冷暖房の温度調節機能などのさまざまな利用用途があります。

バイメタルの原理

バイメタルは、熱膨張計数が異なる二種類の金属を貼り合わせたものです。金属は温度が上昇すると熱膨張計数に応じて伸びますが、熱膨張計数が異なる金属が貼り合わされていることにより、自由な伸びが制限されて金属が湾曲します。この金属の湾曲を物理的・電気的に利用することで、温度変化に対するセンサーとして用いることができるようになります。

バイメタルの先端を接合したものは、温度変化によるゼーベック効果により発生した電圧を温度に変換することで、温度計として用いることができます。また、温度の上下で湾曲する方向を変化させることができるため接点の開閉に用いることで、加熱での接点開(電源OFF)による機器の保護回路としての役割だけでなく、温度調節機能としての役割を持たせることもできます。環境温度の利用だけでなく、回路の通電による温度上昇による接点開閉をすることで、過電流による回路の保護機能として使用することもできるため電気機器には不可欠な存在になっています。

参考文献
https://blog.rittal.jp/1093

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