マザーボードとは
マザーボードとは、パソコンに使用されるプリント基板のことで、システムボードやメインボードとも呼ばれ、パソコンに必要な中心的な基板です。自作でPCを組み立てる場合は、このマザーボードに各種必要な部品を取り付けて、作成するPCに機能を追加していきます。
マザーボードは、パソコンを構成するほぼすべてのパーツを接続します。CPUやメモリ、グラフィックボード、マウスやキーボードなどです。また、マザーボードにはチップセットとBIOSプログラムが組み込まれており、パソコンの基本的な機能をコントロールします。
マザーボードの使用用途
マザーボードはパソコンもしくは制御や分析表示が必要な機器のコントローラの主要な部品として使用されます。
マザーボードを使用することで次のようなものが揃うため、比較的短期間かつ安価な費用で、要件に合ったコントローラの開発やパソコンの組み立てが可能です。
- 様々なグレードのCPUを搭載できるCPUソケット
- 様々な容量のメモリを挿せるメモリソケット
- USB2.0や3.0、RS232C、LANなど標準的な外部インターフェースの提供
- 様々な機能を持つボードを追加できる拡張用スロット
マザーボードはソフトウェアの開発と必要最低限のハードウェア開発だけで製品開発できるメリットがあります。
マザーボードの原理
マザーボードはコンピュータの主要なパーツ間をインターフェースして、相互にデータのやり取りを行わせることができます。マザーボードがインターフェースしている代表的なパーツは以下の通りです。
- CPUソケット
CPUを取り付ける部分のソケットで、CPUとの適合性があります。 - メモリソケット
メモリを取り付ける部分のソケットで、メモリの規格に合わせて複数の種類があります。具体的には、ストレージ及び光学ドライブ接続用コネクタ (英: Serial ATA, SATAコネクタ等) や、拡張用スロット (PCIスロット,PCI Expressスロット等) があります。 - 電源コネクタ
マザーボードに電源を供給するためのコネクタです。 - IOポート
様々な入出力ケーブルを接続する箇所です。 (LANケーブルやUSBコネクタ、HDMIやD-Subコネクタなど)
また、マザーボードにはOSを立ち上げる前に、各パーツに対して初期化や基本的な制御を行うBIOSプログラムが搭載されています。マザーボードはインターフェースとBIOSプログラムにより各パーツの統合と管理を行っています。
マザーボードの種類
マザーボードには様々な用途に対応するために、以下の様な観点で多様な種類の製品が提供されています。スペックや予算に応じて適切なマザーボードを選択する必要があります。
- 対応CPU
主要なCPUメーカにはIntel社とAMD社がありメーカによりソケットに違いがあります。また、同一メーカであっても世代によって違う場合があります。 - 対応メモリ
現在、流通しているメモリの規格にはDDR3/DDR4/DDR5があり、それぞれに対応するマザーボードは違ってきます。 - I/Oポート
I/OポートにはUSB2.0やUSB3.0、RS232C、LANなどがありマザーボードによってI/Oポートの数や用意されている種類が異なります。 - サイズ
マザーボードのサイズにも様々な大きさが提供されています。
マザーボードのその他情報
マザーボードの大きさの種類
マザーボードは規格化された複数の大きさが存在します。代表的な大きさには以下の規格があります。
- ATX
244×305mmの大きさで、デスクトップ用のパソコンで広く使われています。 - Micro-ATX
244×244mmの大きさで、省スペース用のパソコンで使われています。
下記の3種類の大きさは組込機器などの小型機器に採用されています。
- Mini-ITX: 170×170mm
- Nano-ITX: 120×120mm
- Pico-ITX: 100×70mm
また、大きさのことはフォームファクター (英: form factor) と呼びます。メーカーのカタログや仕様書で大きさを確認する場合はフォームファクターも確認することが大切です。
参考文献
https://pcjisaker.com/motherboard/
https://btopcs.jp/basic/before/parts/motherboard/