光ファイバケーブル

光ファイバケーブルとは

光ファイバケーブル

光ファイバケーブルとは、石英やガラスから作られた光ファイバ線を束ね、レーザーやLEDの光などによって通信を行うためのケーブルです。

ケーブルを透過する信号の減衰が非常に小さく、数百kmに及ぶ長距離の通信も可能になります。

ファイバの破損を防ぐためにシリコンやナイロン、紫外線硬化樹脂などで強化してあります。

またケーブルに掛かる張力を緩和するために、ケーブルにテンションメンバと呼ばれる鋼線を束の一部として使用します。

光ファイバケーブルの使用用途

光ファイバケーブルは主に光通信システムを行う際の伝送路として使用され、大容量の信号通信を高速で行う場面で求められています。

インターネットなどの公衆回線が代表的ですが、工業用照明などの短距離通信にも利用されています。

一般的なLAN用光ファイバであれば数百mほどを1 Gbpsという速度で通信できますが、より高速大容量の光ファイバになると数10 kmほどを40 Gbpsという高速度で通信できるようになります。

使用する光通信システムに応じて、光ファイバケーブルの通信速度と通信容量を選ぶ必要があります。 

光ファイバケーブルの原理

光ファイバケーブルは複数の光ファイバが束状になったものです。

光を効率的に輸送するための構造として、光ファイバはコアとクラッドという二層構造を形成します。

中心付近のコアは光の屈折率が大きく、その周囲を覆うクラッドはより屈折率が小さいため、コア内部で光は反射を繰り返しながら進行していきます。この現象は全反射と呼ばれます。

現在最も普及している光ファイバのコアとクラッドはともに石英ガラスを材料としています。

石英ガラスだけでは非常に脆いことから、破損を防ぐために保護被膜で加工してあります。またケーブルの張力を緩和するために、ケーブルの中心にテンションメンバが挿入されています。

光ファイバには光の伝搬するモード(通り道)に応じて、マルチモードとシングルモードに分類されます。

マルチモードは伝送損失が大きいものの、ネットワークの構築が安価であるため、LANなどの近距離通信で広く使用されています。

シングルモードは伝送損失が低く高い透過特性を持つことから、長距離通信で多く使用されます。 

参考文献
https://www.sanwa.co.jp/product/network/hikaricable/index.html
https://www.optigate.jp/basic/cable.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です