圧着ソケットとは
圧着ソケットとは、配管の漏水修理を素早く行うための漏れ止め器具です。
配管の中身を抜かずに漏水補修ができるため、設備の稼働を停止することなく漏水補修ができます。また、取り付け、締め込みが非常に簡単なので、5〜10分という短い時間で補修作業を終わらせることができます。
直管部だけでなく、直管同士をまっすぐ接続するソケット、角度を変えて接続するエルボ、T型形状のチーズなど、様々な形状の継手部でも直管部同様に漏れ止めできます。
圧着ソケットの使用用途
圧着ソケットは、配管の中身を抜かず、設備運転中でも素早く漏水補修ができることが最大の特長です。したがって、ホテル、病院、マンション、工場など、突発的な漏水が発生しても設備を止めることができない場所で、漏水補修作業に使われています。
また、配管の取り替えが難しい場所の補修、配管取り替えまでの一時しのぎとして使用されることもあります。
圧着ソケットの用途は補修なので、通常の配管接続のためには使用できません。
圧着ソケットの原理
圧着ソケットには、修理する配管の材質と形状によって、様々な種類があります。
配管の材質に対しては、鋼管用、銅管用、塩化ビニル菅用があります。鋼管は、炭素鋼やステンレス鋼など多様な製品があり、石油やガスのパイプライン、上下水道、ビルの給水・排水、工場の配管など広い用途に使用されている配管です。銅管は、殺菌性と耐食性が高いという銅の性質を利用して、ビルの水道管などに使われる配管です。塩化ビニル管は、管内の抵抗が少なく耐食性も高いため、通気管、給水管、排水管に使われる配管です。
配管の形状に対しては、直管専用型、兼用型、マルチ継手型があります。直管専用は、直管の修理にのみ使用可能です。小さい漏れ穴程度のものから、腐食による長い漏れ箇所まで、様々な長さの圧着ソケットがあり、漏れのサイズによって選定することができます。兼用型は、直管だけでなく、ソケット、エルボ、チーズなど様々な形状の継手部にも対応できる圧着ソケットです。マルチ継手型は、継手のふちだけを圧着することで、兼用型でも対応できなかったバルブ、フランジなどの継手の圧着修理を可能にした圧着ソケットです。
圧着ソケットは配管の材質、形状の組合せで、鋼管直管専用型、鋼管兼用型、鋼管マルチ継手型、銅管直管専用型、銅管兼用型、塩ビ管兼用型があり、配管の修理箇所に適した圧着ソケットが使われます。
参考文献
https://www.kodama-industries.co.jp/products/
https://www.yamari-my.jp/crimping-socket