セキュリティシール

セキュリティシールとは

セキュリティシールとは、剥がす前と後で違う状態になる不可逆性を持ったシールです。

開封、改ざん、偽造、転用などの防止に用いられ、開封防止に用いられるものが有名です。開封する際に綺麗に剥がすことができないぜい質タイプ、剥がすと貼っていた面やシール自体に文字が現れる転移タイプ/非転移タイプの三種類があり、いずれも貼り直しても元通りにならないため開封済かどうかを確認することができます。

主な用途として、食品や薬品の異物混入防止、精密機器の改造防止部分への貼付などがあります。また、貼った面を汚損しない非転移タイプについては重要物や会社備品などに使用されることが多く、USBポートの無断使用禁止などに用いられることがあります。

スクリーン印刷露光装置

スクリーン印刷露光装置とは

スクリーン印刷露光装置とは、スクリーン印刷用のスクリーン版に感光乳剤を露光し、網目状の開口部を形成するための機器です。

用途としては、主にスクリーン印刷の版作りに利用されます。光源には、紫外線露光装置やレーザー露光装置があり、それぞれ特長があります。紫外線露光装置は比較的安価で短時間で露光でき、レーザー露光装置は高精度かつ高品質なスクリーン版を作成できます。

主な特徴は紫外線やレーザーなどの光源を使用し、感光乳剤の露光時間やパターンを制御できることです。感光乳剤を塗布したスクリーン版が露光装置に取り付けられ、光源がスクリーン版に照射されます。感光乳剤は光を遮り、その影響で網目状の開口部が形成されます。

サンドブラストノズル

サンドブラストノズルとは

サンドブラストノズルとは、研磨剤を製品の表面に噴射して凹凸に加工するサンドブラストのためのノズルです。

元来は研磨剤として砂を用いていたためサンドとついていますが、現在では研磨剤にセラミックやガラスなどが用いられます。サンドブラストはつや消しや文字入れなどの装飾面での利用のほか、バリ取り、サビ落としなど実用面にも幅広く使われます。一般的なノズルは、エアーを供給するホース、その供給量を調節するバルブ、任意の口径を持つ先端部分で構成され、ブラストガンなどに付けて使います。また、先端部分のみを指す場合もあります。

よく使われるものとしてセラミックノズルと金属製のボロンノズルがあり、セラミックの方が安価でより一般的です。ボロンは高価ですが耐摩性に優れていて口径が大きくなりづらく、繊細さを求められる文字加工などに向きます。

精米機

精米機とは

精米機とは、玄米から糠と胚芽を取り除いて精白を行う (白米にする) ための機械です。

精白米だけでなく、玄米の栄養を残して7分づき (糠を70%取り除く) 、5分づき (糠を50%取り除く) など、製品によって精米度合いを変えることができます。また、白米よりも更に精米度合いを上げると、無洗米にすることも可能です。

一般消費者の利用を想定したコイン式精米機、米穀店などで利用される業務用精米機の他、家庭用精米機、農家用精米機などの種類があります。

精米機の使用用途

精米機は、玄米を精米して白米にするために用いられる機械です。消費者が玄米を購入して各自で精米を行うことが一般的である地域では、ある程度まとまった量の玄米を精米して持ち帰る目的でコイン式精米機が用いられます。

また、現在では、精米したての食味に優れた白米を食べたいというニーズから、家庭用の精米機も多数販売され、用いられるようになっています。家庭用精米機にも様々な種類があり、用途や容量に合わせて選択することが可能です。

業務用精米機は、米穀店などの小売店で玄米を精米して販売する目的で用いられる他、白米を大量生産・大量販売するために大型の精米プラントが用いられています。

精米機の原理

1. 稲の収穫から精米まで

米が実った稲穂は、コンバインで根もとから刈り取られ、「脱穀」によって稲の穂先から籾を分離します。分離した籾は、籾すりという作業によって、一番外側の皮を剥いて玄米になります。

玄米には、一番内側の白米になる部分である胚乳と、目を出す部分である胚芽があり、それから外側の果皮・種皮・糊粉層をまとめて糠層と呼びます。精米とは、糠層や胚芽を取り除いて玄米を精白米にする作業です。

2. 精米機の仕組み

精米機の動作方式は、玄米を砥石などで研削する精米方法 (研削式) と、玄米を相互に接触させることで精米する方法 (摩擦式) とがあります。一般的なコイン式精米機や家庭用精米機では、摩擦式の動作機構が採用されています。

コイン式精米機の精米工程は下記の通りです。風圧を用いるため、後述する分類では圧力式に分類されます。

  1. 精米機に投入された玄米は送風によって搗精 (とうせい) ロールへ運ばれる
  2. 搗精ロールへ運ばれた玄米は搗精ロールに沿って回転し、相互に接触することで摩擦が生じ、糠が取り除かれる
  3. 精米された精白米は白米タンクへ運ばれ、糠は風に吹き飛ばされて糠タンクへと運ばれる

精米機の種類

一般的な家庭用精米機やコイン式精米機などに採用されている摩擦式精米機の種類として、下記のようなものが挙げられます。

1. 撹拌式、対流式

精米容器の中で羽根がプロペラのように回転し、米同士の摩擦によって糠を除去します。精米容器はメッシュのかご状になっており、メッシュからこぼれた糠は外側の受け容器に落ちる仕組みです。

2. 圧力式

米を移動させながら圧力をかけることで、玄米同士が接触して摩擦が生じ、表面を削る動作方式です。撹拌式よりもソフトであり、砕米などが発生しにくいとされます。ただし、米が熱を持ちやすいというデメリットがあります。

3. 圧力循環式

圧力式を改良することで圧力型を省スペース化し、循環させて何度も圧力をかける動作方式です。弱い圧力を何回にも分けてかけるので、よりソフトに精米を行うことが可能です。このため、砕米などが更に発生しにくくなっています。

また、精米品質の担保のため、機種によっては動作時の米の温度が上がりすぎないよう、工夫されているものもあります (低温精米・超低温精米) 。それ以外にも研削式と摩擦式を組み合わせた機構の精米機や、ファインセラミックを用いた「刮剝精米方式」など、特殊機構の精米機も開発・販売されています。

精米機のその他情報

家庭用精米機

家庭用精米機では、容量や動作機構などの点で様々な種類の製品が販売されています。容量では、1〜5合対応のものや1升対応のものがあり、精米度は多いものでは15段階の精米度合いに対応します。

3分づきや5分づきなどの低精白から、上白米まで幅広い精米度合いでの精米が可能です。また、動作音の大きさは製品によってばらつきがあるため注意が必要です。静音対応の製品もあります。世帯構成・用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。

参考文献
https://www.kubota.co.jp/kubotatanbo/rice/harvest/milling.html
http://motosyuuriyadesu.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
https://seimaiki-fort.com/comparison/
https://www.seimaiki-nakatsuji.com/img/content/PDF/001.pdf

減少ブッシング

減少ブッシングとは

減少ブッシングとは、配管径を小さくする際に用いられるねじ込み管継手の一種です。

減少ブッシングはパイプの片端にめねじ、別の片端におねじが加工されています。構造上、おねじはめねじよりも大きい径で加工できません。ネジ部は管用平行ネジや管用テーパネジがありますが、流体での使用を目的としていることから、市販流通品の多くは気密性が高い管用テーパネジが採用されています。

対応する流体は蒸気、空気、ガス、油などが一般的です。異径のパイプ同士を接続する役割を持つため、異径ブッシングあるいは径違いブッシングと呼ばれることもあります。

ポンピングスキッド

ポンピングスキッドとは

ポンピングスキッド (ポンプスキッド) は、ポンプを主とした配管を一つのフレームに乗せ、一体化させた装置です。

流体を扱う場面で用いられ、ガスや液体を充填するためのポンプ、貯蔵や冷却をするためのタンク、加圧・減圧のためのバルブや制御装置、真空パイプラインなどが一体となっており、流体の充填と排出、冷却などを行うことができます。

スキッド化 (一体化) されていることで、ポンプを始めとする部品を現地で据付・配管・配線する手間がなくなり移動させることも容易なため、主にLNG等のガスの輸送などに用いられます。車載用の小型なものも存在し、液体窒素の運搬などに利用されています。

プレスブレーキ金型

プレスブレーキ金型とは

プレスブレーキ金型とは、プレスブレーキと称される板金曲げ加工機械で用いる金型です。

この機械は、先端に尖った部分を持つ上部金型と受け部にV字型の溝を持つダイと呼ばれる下部金型の間に鈑金する材質を挟み込んで加工する仕組みです。つまり、鈑金する材質は上部金型の尖った先端部と下部金型のV字型の溝により形成される形状に加工されます。

プレスブレーキ金型を用いた板金加工は、板金による加工の中でも高精度で複雑な曲げ加工を可能にする方法です。

プレスブレーキ金型の使用用途

プレスブレーキ金型は、プレスブレーキと称される板金曲げ機械に取り付けられる金型です。この機械は、ベンダーやベンディングマシン、ブレーキプレスとも呼ばれます。そして、板金加工の中でも高精度で複雑な曲げ加工を可能にする板金の機械です。

この機械を使った加工は、鉄やアルミニウム、ステンレスなどの金属の加工に使用されており、製造される製品は家電やスチール家具など身近な製品に使用されています。

プレスブレーキ金型の原理

プレスブレーキは、先端に所定の形状の尖った部分を持ち、一般的にパンチと称される上部金型と、受け部にV字型の溝を持つダイと呼ばれる下部金型が対向した構造です。このパンチとダイの間に鈑金する材質を挟み、パンチを材質に押し付けて先端部の形状を型押ししたように板金加工する方法です。

なお、ダイの受け部にはV字型の溝があるため、曲げられた材質はダイ側に逃げます。つまり、加工された材質の形状は、上部金型 (パンチ) の先端部と下部金型 (ダイ) のV字溝に挟まれた形状です。

そのため、上部金型 (パンチ) には様々な先端部を持つ多くの種類があり、下部金型 (ダイ) には様々な幅や深さのV字溝を持つものがあります。これらを組み合わせることで鈑金する材質を様々な形に加工可能です。

プレスブレーキ金型の種類

上部金型 (パンチ) には多くの種類があります。「90°曲げ」「90°曲げグースネック型」「90°曲げ直剣型」「90°曲げ厚板用」「90°曲げサッシ用」「R曲げ」などです。順番に解説します。

1. 90°曲げ

90°曲げは、最も基本となる上部金型 (パンチ) です。90度の角部となっている先端部を持ち、これとV字溝を持つ下部金型 (ダイ) の間に鈑金する材質を挟んで、パンチを押し付けてプレスします。鈑金する材質は角部とV字溝により形成される直角形状に加工されます。なお、この金型は垂直方向 (プレス方向) に延びる保持部の先端に斜め方向に延びる先端部材を持ち、その先端部が垂直方向を頂点として90度に尖っている形状です。ただし、曲げられた鈑金する材質と干渉しにくいよう、斜め方向に伸びた先端部材の内側は湾曲した形です。ダイは、通常のV字溝を持った形状のものを使用します。

2. 90°曲げグースネック型

90°曲げグースネック型は、90°曲げや後述する90°曲げ直剣型の上部金型 (パンチ) を使用すると、曲げられた鈑金する材質が金型と干渉する際に使う金型です。90°曲げとほぼ同じ形状ですが、斜め方向に延びる先端部材の角度が90°曲げよりも寝ています。そのため、先端部材の内側のスペースを大きくでき、曲げられた鈑金する材質との干渉を起こりにくくできます。

3. 90°曲げ直剣型

90°曲げ直剣型は、90°曲げや90°曲げグースネック型とは異なり、先端部が斜め方向ではなく垂直方向 (プレス方向) に形成されているのが特徴です。垂直の方向に形成されているため、鈑金する材質が鋭角に曲げられて曲げ部の両側が垂直に近い角度で立ち上がっても鈑金する材質と干渉しにくくなっています。

4. 90°曲げ厚板用

90°曲げ厚板用は1cm以上の厚みがある鈑金する材質の加工に使用される上部金型 (パンチ) です。1cm以上の厚みがある鈑金する材質を加工する場合には、V型に少し丸みのある形状に加工すると加工精度が安定します。また、曲げ面の強度が高まり、見た目もきれいな加工が可能です。そのため、パンチとしてRパンチと称される先端に丸みがある金型を使い、下部金型 (ダイ) は通常よりもV字溝の深さが深い金型を使います。

5. 90°曲げサッシ用

家屋やビルの窓などで使用されているアルミやステンレスよりなるサッシは、アルミやステンレスをプレスブレーキで折り曲げて作られます。金型もサッシも専用の上部金型 (パンチ) と下部金型 (ダイ) があり、多様な加工に対応可能です。

6. R曲げ

プレスブレーキでR曲げ (ロール曲げ) する場合に用いる金型です。上部金型 (パンチ) 先端は尖っておらず、所定のRをなす形状になっています。下部金型 (ダイ) のV字の溝の上で鈑金する材質にR形状の先端部を押し付けて加工します。

プレスブレーキ金型のその他情報

1. プレスブレーキ金型の素材

プレスブレーキ金型の素材材質としては、SCM440 (クロム鋼にモリブデンを加えた合金鋼) やSKS93 (冷間金型用の合金工具鋼) 、S45C (機械構造用炭素鋼鋼材) が挙げられます。

2. プレスブレーキの駆動方式

プレスブレーキ金型が用いられるプレスブレーキの駆動方式は、「油圧式」「サーボモータ式」「ハイブリッド式 (油圧サーボ) 」「機械式」の大きく4種類です。

油圧式
油圧シリンダーで駆動させる方式です。油圧をコントロールして、圧力および加工スピードを制御します。加圧能力が高く、もっとも使われている方式です。

サーボモータ式
サーボモータで駆動する方式です。作動油が不要なため、環境に配慮した方式です。圧力および加工スピードを精密に制御できるのが特徴です。

ハイブリッド式(油圧サーボ)
「油圧式」と「サーボモータ式」を組み合わせた方式で、サーボモータで油圧ポンプを制御しています。作動油が少量で済み、発熱も少なく環境性能に優れます。

参考文献
https://www.kousakukikai.tech/pressbrake/
https://www.kousakukikai.tech/pressbrake/#i-2
http://kyokkoss.starfree.jp/toolinfo.html
https://www.niigata-buhinkakou.com/column/1140/
https://monoto.co.jp/pressbrake/

パイプインフレータブルプラグ

パイプインフレータブルプラグとは

パイプインフレータブルプラグは、配管用の部品の一種です。

ゴムなどの伸縮性のある素材で作られており、空気を注入することで排水システムや下水道などの配管内で膨張し、空気や水など管内の流体をシャットアウトします。そのため、主にリークチェックの用途で使用されます。

リークチェックとは配管の接合部などからガスや水などの漏れがないかを確認するテストのことであり、対象部を密閉して内部からの漏れがないかを調べます。その際に迅速かつ確実に管内を閉鎖するため、パイプインフレータブルプラグが用いられます。また、配管の破損などの事故が起こった際、該当部に流体が流れ込まないよう閉鎖する目的で使用されることもあります。

パスチャライザー

パスチャライザーとは

パスチャライザーとは、ミルクや食品などの加熱殺菌法、または加熱殺菌法を利用した加熱殺菌処理装置です。

加熱殺菌法には、低温で長い時間をかけて殺菌する方法 (LTLT法) と高温をかけ短時間で殺菌する方法 (HTST法) があり、飲料・食品、使用場面に応じて使い分けられています。

子牛に与える初乳や移行乳の殺菌処理で使用されることが多く、摂氏60℃程度の低温で約30分間加熱するLTLT法によって衛生的かつ栄養価の高い乳を与えられます。一方、HTST法は短時間で殺菌処理ができるため、安全性と生産性が求められる食品や飲料などの製造過程に有効です。

オフセットプレス

オフセットプレスとは

オフセットプレス(オフセット印刷)とは、印刷方式の一種です。用紙にブラック・シアン・マゼンタ・イエローの四色の版を一色ずつ刷り重ねる印刷方法であり、現在主流となっているものの一つです。

オフセットプレスは平版印刷に分類されます。平版印刷とは、版にそれぞれ親水性と親油性の部分を作り、全体を水で湿らせることで印刷部を限定する方法であり、版にほぼ凹凸が存在しません。オフセットプレスではこの版を一度樹脂やゴムなどでできたローラーに写し取り、そのローラーによって用紙に転写します。

オフセットプレスは細部まで繊細に再現することが可能なため、商業印刷物など、精度が必要とされるものを大量印刷する際によく使われます。