シリカゲルとは
シリカゲルは乾燥剤の一種で、二酸化ケイ素を主成分にするものです。
シリカゲルは、粒状またはビーズ状の形で広く使用されています。内部に無数の微細な孔を持っており、表面積が大きいのが特徴です。これらの孔は水分子を吸着する性質があり、大気中の湿気を効率的に取り除くことが可能です。通常は通気性のある透明のフィルムや、不織布などに包まれた製品として扱われています。
シリカゲルには白色や、塩化コバルトで青色に着色した製品が多いです。青色の製品の場合は、ピンク色に変化することで、吸湿していることを示します。
また、シリカゲルにはA型とB型があります。A型は低湿度の環境でも吸湿し、電子レンジなどで再利用することが可能です。B型は、高湿度の環境下で強力に吸湿する性質があります。
シリカゲルの使用用途
シリカゲルの使用用途は、主に以下の通りです。
1. 食品の保存
シリカゲルは、スナック菓子や乾燥食品などの袋に同封される乾燥剤としてよく使われています。シリカゲルは袋内の湿度を下げることで、食品の品質を長持ちさせる役割を果たすものです。特に白色シリカゲルは無害であるため、食品と一緒に使っても安全です。
2. 精密機器や電子機器の防湿
カメラ、レンズ、時計、コンピュータ機器などの精密機器は湿気に弱く、結露やサビによって故障することがあります。これらの機器を保管する際、ケースや収納ボックスにシリカゲルを一緒に入れておくことで、内部の湿度を抑えます。
3. 衣類・革製品・靴の保管
衣類や革靴、バッグなどは湿度の高い環境で保管すると、カビが生えたり嫌なにおいが発生しかねません。クローゼットや収納ケースにシリカゲルを置くことで、湿気を吸収してカビや劣化を防止できます。特に季節の変わり目などで長期保管する際には、非常に効果的です。
4. 輸出梱包
特に船を使った海上輸送では、製品がコンテナ内部で高温多湿な環境に長時間晒される可能性に配慮しなければなりません。シリカゲルよりも高い吸湿性能を持つ乾燥剤も使われますが、シリカゲルではB型が主に使用されます。また輸出規制により、塩化コバルトを含む青色のシリカゲルは使用できない場合があるので注意が必要です。