不定形耐火物についての概要、用途、原理などをご説明します。また、不定形耐火物のメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
不定形耐火物とは、特定の形状や構造に固定されていない状態で使用される耐火材料です。
耐火レンガなどの耐火物は高温に耐える能力を持ちますが、一定の形状に成形されていることが多いです。不定形耐火物は粉末や顆粒状の材料を水や特定の液体で混合し、現場で形成することができます。これにより、様々な複雑な形状や大きさの炉や容器に対応できるのが特徴です。
現場で混合し形成するため、施工が比較的迅速で容易です。特に大型の構造物や複雑な形状に対して、作業効率が高い利点を有します。これらの特徴から、炉の維持管理や修理にも使用されることが多いです。
不定形耐火物は様々な産業で利用されます。以下はその一例です。
不定形耐火物は高炉のライニングに使用され、高温での鉄鉱石の還元プロセスを支えます。高温に耐えるのみではなく、耐アルカリ性や耐磨耗性に優れた耐火物が使用されます。また、電気炉やアーク炉で使用されることも多いです。
不定形耐火物はセメントの原料を高温で焼成するロータリーキルンの内壁や底部に使用されます。耐アルカリ性や耐熱性が特に重視されます。乾燥および焼成工程で使用されることも多く、高温での安定性が優れた不定形耐火物が重宝されます。
火力発電所ではボイラー内部に耐火レンガや不定形耐火物が使用され、高温下での断熱と耐火性を確保します。また、廃棄物を処理する焼却炉では高温での耐火性が重要なため、内部のライニングに使用されることも多いです。石油精製プラントなどにおいても、反応器の耐火物として利用します。
ガラスの原料を高温で溶かすための溶融炉で不定形耐火物が使用されます。耐酸性や耐アルカリ性に優れた材料を使用することが多いです。不定形耐火物により、溶融炉の継ぎ目の補修や破損部の補修が可能です。
不定形耐火物は主に粉末や顆粒状の耐火材料を、水や特定の液体で混合して作られます。粒子のサイズ分布や配合比率が重要で、耐火性能や機械的強度に影響を与えます。
混合物には結合材料としてセメントや粘結剤または化学的に硬化する材料が加えられることが多いです。これにより、混合物を形成して加熱硬化する際の強度や耐火性を向上させます。
混合物が現場で形成され、設置後に加熱硬化します。この過程で結合材料が化学的に反応し、耐火物が一体化する仕組みです。硬化後は耐火物が炉壁や炉底などの設備部位に密着し、熱や化学的な汚損から保護することが可能です。
このように、不定形耐火物は現場で形成した後に硬化させることによって設置されます。その構成要素が化学的または物理的に結びついて高温での耐火性能を実現します。それぞれの産業や用途に応じて結合材料の種類や配合比率などを決定し、最適化することが一般的です。
不定形耐火物を選ぶ際は、以下を考慮することが重要です。
不定形耐火物は高温環境で使用されるため、最高耐熱温度は重要な要素です。耐火物の種類によって最高耐熱温度が異なります。使用する設備やプロセスの耐熱要件に合わせて、適切な耐火物を選定します。
耐火物は物理的な負荷に耐える必要があります。特に機械的ストレスがかかる部分では、十分な圧縮強度や耐磨耗性がある不定形耐火物を選ぶことが重要です。耐衝撃性の高い不定形耐火物を選定することで、耐用年数を伸ばすことができます。
使用する環境に応じて不定形耐火物の耐久性を確認します。例えば、セメント業ではアルカリ性の高い環境での安定性が重要です。特定の化学物質や溶融物質に対して、不定形耐火物が安定していることを確認します。
不定形耐火物は現場で形成されるため、施工時の流動性や硬化時間が重要です。設置が容易であることや、修理時にも作業がスムーズに行えることが大切です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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