色差計とは
色差計とは色を計測して数値化するための装置です。
色は色相、明度、彩度の3つの属性から成り立っています。これらの色を属性ごとに数値化して測定することでさまざまな製品の色合いを計測および色付けを行うことが可能です。
色相は赤、青、緑など人が日常の生活で区別している色合のことを示します。明度は色が持つ明るさの度合いのことを示す要素です。明度が高ければ薄い色合いに、低ければ濃い色合いになります。また、彩度は色の強さや鮮やかさを表す要素です。彩度が高ければより鮮明に、彩度が低ければくすんで見えます。これらの3要素を人が確認して数値化するために用いられています。
また、色の計測には勅激値直読方法、分光測色方法の2種類の方法が用いられています。勅激値直読方法は人が色を認知する方法と同様に赤、緑、青の3色を測定して計測する方法です。一方、分光測色方法は光が発する波長を計測し、色の計測を行います。そのため、勅激値直読方法よりも高度な色合いを計測するために利用されています。
色差計の使用用途
色差計は身近に使用される塗料やガラス、化学物質などさまざまな試料の色合いを計測するために用いられます。
勅激値直読方法を用いた計測器の場合、人と同様に光を赤、青、緑で認識し、識別することが可能です。光の識別方法は人と同じですが、色彩認知は人によって違い、色合いを正確に確認及び計測することが難しいため、試料の色合いをより正確に計測するために色差計が使用されています。
色差計の原理
色差計には勅激値直読方法、分光測色方法を用いた計測器があります。勅激値直読方法は人が光を認識するのと同様に、赤、青、緑の3色に分けて計測します。測定原理としては人間が光を検知するのと同様に、試料を照らす光源ランプ及び分析した光を数値として表す受光器から構成されています。
一方、分光測色方法は光を赤、青、緑の3色に分けて計測するのではなく、受光器が光の波長を計測します。光の波長を計測することで、色と色の微妙な違いをより正確に区別することができます。
色差計の選び方
色差計を選ぶ際には試料の種類を明確にします。色差計は建設現場などで使用される塗料から液体や粉体まで様々な試料を計測します。建設現場などで使用される塗料はハンディタイプの製品を用いると汎用性が高まり、液体や粉体を用いて化学製品の色合いを計測する際には高精度な据え置き型の色差計が推奨されます。
色差計を選ぶ際には使い勝手も確認することも必要です。様々な試料への対応だけでなく、PCと接続して計測データや各種グラフを確認できる製品は分析しやすいです。また、計測器専用の色彩管理ソフトが利用可能であれば測定したデータを即座に確認し、解析することが可能です。
色差計によっては自動で計測データを補正するデータ補正機能や、設定した色合いに合っているか判定する合否判定機能がついた製品も存在します。色合いの基準値を設定可能な製品は、基準色と測定色を比較して表示できます。そのため、基準色と測定色を比較して使用したい場合は利便性も高いハンディタイプの製品が推奨されます。
色差計を購入する際はアフターサポートがついている方が推奨されます。高精度で色合いを確認するためには計測器の定期的な校正が必要です。校正を行わない場合、測定器の測定精度が徐々に低下するため、測定精度を保ち続けるためにも、定期的な校正を実施するアフターフォローなどがあるかも確認することが大切です。